【マイルCS】武豊 負傷から復帰も「厳しい現実」交代に納得
2017年11月16日 05:30
競馬
オーナーとの協議でライアン・ムーアで、と正式に決まったのは火曜の午後。苦渋の決断か、ドライな決断だったのかは分からない。
一方、ジョーストリクトリでの参戦となった武豊は、取材陣の前に現れるや急に足をひきずるポーズ。冗談めかしつつ「何でも聞いてください」と切り出した。8日の落馬負傷(右膝じん帯損傷)について「普通、落馬は1秒もあれば落ちるけど、それがアブミが外れず引きずられたまま。地獄の20秒間だった。一つ間違えれば騎手人生がどうかなっていたかもしれない」と振り返った。
武豊の体をサポートし続ける理学療法士の長谷川聡氏(40)は、トレセンに付き添い「リハビリは高周波温熱療法と高圧酸素を一日4時間くらい。驚異的な回復。もう大丈夫です」とGOサイン。しかし、騎乗の支障がないまでに回復したが「これが厳しい現実。長くジョッキーをやっていればいろいろとあるよ」と武豊が漏らしたように、エアスピネルの背中を明け渡すことになった。
「正直(乗り代わりに)驚きました。でも、ケガをしたのは自分。騎乗馬がないのを覚悟したけど、声を掛けてくれる陣営もあったし、その気持ちに応えたい」と結んだ。
今回の交代劇はネット上を含め内外の反響も大きい。人気のエアスピネルと伏兵ジョーストリクトリ…。2頭の走りに、ファンの特別な視線が注がれるに違いない。