【有馬記念】全てはラストランのため シンボリクリスエス結実の9馬身差V
2017年12月21日 08:30
競馬
管理する藤沢和師も並々ならぬ決意で臨んだ一戦だった。馬の将来を重視し、調教で馬を追い込むことを極端に嫌うのが藤沢流。そのポリシーも曲げ、ジャパンC3着敗戦後から1カ月、芝コース2周追いなど、短期間に徹底したハード調教を課した。全てはラストランを飾るため。同じくレース直後に引退式が控えていたタイキシャトルのラストラン(98年スプリンターズS)で、3着に負けた苦い経験がある師。戦前は「シャトルの失敗があるから気が楽」とうそぶいたが、結実の圧勝劇に「ホッとした。格好良く締められてよかった」。安どの笑みを浮かべ、引退式の壇上へと向かった。
◆シンボリクリスエス 父クリスエス 母ティーケイ(母の父ゴールドマリディアン)美浦・藤沢和厩舎所属 馬主・シンボリ牧場 生産者・米国タカヒロ・ワダ氏 戦績15戦8勝 総獲得賞金9億8472万4000円。