【ヴィクトリアM】余裕のアエロ 坂路で2番目の好時計

2018年05月11日 05:30

競馬

【ヴィクトリアM】余裕のアエロ 坂路で2番目の好時計
菊沢調教師を背に坂路の単走で追い切るアエロリット Photo By スポニチ
 春の古馬女王決定戦「第13回ヴィクトリアマイル」は10日、出走馬が決定。ただ1頭木曜追いを行った昨春NHKマイルC優勝馬アエロリットは坂路馬なりで好時計。G1・2勝目へ盤石の態勢だ。枠順は11日、確定する。
 開門直後の坂路コース。菊沢師自らが手綱を取ったアエロリットが単走でリズミカルに駆け上がる。4F53秒9〜1F13秒2(馬なり)。前日の雨をたっぷり含んだ坂路で、この日No・2(タンゴの4F53秒1がトップ)の好時計。余力十分に楽々駆け抜けた。

 水曜追いが主体になった昨今では珍しい木曜追い。指揮官は「実は週初めの段階で“木曜追い”は考えていた。古馬になって、追い切り後の体の痛み具合やダメージの戻りを見ると、木曜に追った方が競馬でちょうどいい感触になる。結果的に水曜が凄い雨だったので木曜にした」と端的に説明。続けて「まだ水分は残っていたが、気分良く涼しげに走っていた。リラックスして、いいフォームで走っていた」と上々の最終リハに合格点を与えた。

 4歳初戦となった前走・中山記念は逃げるマルターズアポジーの2番手でしっかり折り合って2着。同師は「初めての古馬でそれも男馬相手。多少重たい面もあり、期待半分、不安半分だった。最後は他馬にかぶされかけながら、スイッチが入って伸びた。能力と根性を見直した」と大きな収穫を感じ取った。

 その後はノーザンファーム天栄(福島)で放牧を挟み、青写真通りに春の大目標G1へ。指揮官も放牧先に出向き、騎乗して体調を確認した。2日の1週前追いに騎乗した新コンビ戸崎は「イメージ通りにしぶとさを感じたし、思っていたより軽い走りをする。これだけの馬に乗せていだたけるのは光栄」と実戦を心待ちにしている。

 舞台の東京マイルは昨春NHKマイルCでG1初制覇を飾った思い出のコース。当時記録した1分32秒3はメンバー中No・1の持ち時計。週中とは一転し、好天予報の週末で心強いアドバンテージだ。菊沢師は「舞台が東京に替わるのはもちろんいいです。戸崎君は日本を代表するジョッキー。楽しんで乗ってもらえれば…。4歳になって僕の思っている以上に成長しているし、僕もレースを楽しみにしている」と2度目のG1戴冠を祈っていた。

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