【菊花賞】バンガード、松元師へ有終&バースデーの大輪を
2018年10月19日 05:30
競馬
今年57歳の吉田厩務員は、かつてバンブーアトラスの担当スタッフとして82年日本ダービー勝利。あの年、順調に夏を越して秋を迎えたが神戸新聞杯3着後にアクシデントに見舞われた。「右前のスジを傷めてしまって…」。2冠制覇を懸けた菊花賞への出走はかなわず志半ばで引退、種牡馬入り。「俺はあれからずっと菊花賞への思いを募らせているんやわ」。普段は穏やかなベテランの口調が珍しく熱を帯びた。
松元厩舎は来年2月末にトレーナーが定年引退で解散。松元師はレース当日、10月21日が70歳の誕生日だ。くしくも前回参戦した07年菊花賞も10月21日。バースデーVの期待を背負ったアルナスラインは、アサクサキングスの頭差2着に敗れた。「今年の菊花賞は厩舎のラストクラシックで、しかも、また先生の誕生日。簡単にはいかんやろうけど何とか結果を出したい」。そのためにも、まずはベストの状態で送り出すだけ。日々やるべきことをキッチリこなして静かに決戦の時を待っている。