完璧なエスコートだった。昨年9月の新馬戦でもコンビを組んだハルサカエをデビュー2連勝に導いた菜七子は「砂をかぶって少し嫌がるところもあったけど、最後は(進路の)狭いところを割って根性を見せてくれました。時計も悪くなかった」と会心の笑みを浮かべた。
脚部不安などで6カ月ぶりのレースとなる中、同馬を管理する大竹師の指示は「無理に出しては行かないで」。ハナを切ったデビュー戦から一転、この日の道中は内ラチ沿いの3番手を進み、最後の直線で粘るメールデゾレを捉え、鼻差で差し切った。同一馬でデビューからの連勝は菜七子自身初。大竹師が「ベストポジション。(半年)待ったかいがあった」と話せば、同馬が初めてで唯一の所有馬という斉藤栄一オーナーは口取りで「また頼むね」と菜七子に声を掛けた。今後、陣営は芝路線への転向を視野に入れる。
3日の小倉8Rアラスカノオーロラ、9日の中京1Rヒイナヅキに続き、これで3週連続V。スノードラゴンでG1連続騎乗を果たす「高松宮記念」(24日、中京)に向けて弾みのつく勝利となり、その夢舞台には“兄弟子”丸山騎乗のダイメイフジも参戦。“兄妹”の戦いも見どころだ。