勉強熱心な北村宏騎手 一日も早い回復を!
2019年04月05日 05:30
競馬
帰国した彼は京都競馬場でレースに乗った。そこで悲劇が起きた。「前のスピードが落ちているのにもかかわらず、自分の馬の手応えが良かったために一瞬、抑えるのが遅れてしまいました」。“ヤバい!!”と思った次の瞬間、前の馬に追突。バランスを崩した馬の上で必死にしがみついたが、やがて馬場に叩きつけられた。
「自らの不注意で多くの方に迷惑をかけてしまいました」。そう語る彼自身、左腕複雑骨折の大ケガを負った。
やがてリハビリできるようになると「この機会に海外の競馬を勉強したい」と思った。藤沢和師に相談すると「迷惑をかけた人たちのことを頭に置いた上で勉強してきなさい」と言われた。こうして旅立ったのが英国でありフランス、そして米国だった。
フランスでは一緒に競馬場を回った。彼はビデオを手に少しのことも見逃すまいと歩き回り、かの地を訪れていた武豊騎手や地元のO・ペリエ騎手らを質問攻めにしていた。真面目が服を着ているようなその姿は目に焼き付いたものだ。
そんな北村宏騎手が3月2日に落馬して大ケガ。以来、休養が続いている。一日も早く回復してくれることを願うばかりである。(フリーライター)