【サウジC】クリソ頂く!世界最高賞金1着約11億円 合田直弘氏が解説
2020年02月25日 05:30
競馬
サウジは19年9月に世界49カ国に対し、観光ビザの発給を解禁。原油確認埋蔵量はベネズエラに次いで世界2位のサウジだが、石油にのみ依存する産業構造を変えたいとの意図があり、2030年までにGDPに占める観光分野の割合を、現在の3%から10%に引き上げること、同分野の雇用を現在の60万人から160万人に拡大することを国の目標としている。観光資源の一つとして競馬を育てるべく、世界最高賞金が懸かった一大イベントを催すことになったわけだ。
ダート1800メートルという競走条件ゆえ、メインのサウジカップは北米からの遠征馬が超豪華だ。中でも、この路線のG1・4勝馬マッキンジー、ペガサスワールドCを勝っての参戦となるムーチョグストという、ドバイワールドCをすでに3度も制している西海岸の伯楽B・バファートが管理する2頭は強敵だ。
25日の出馬登録まで出否未定ながら、出てくれば要注意なのが初ダートだった前走アルマクトゥームチャレンジR2を快勝したベンバトルだ。
日本馬2頭の中でもデビューから無敗でJRA最優秀ダート馬の称号を得たクリソベリルは、日本のダート界に出現した最高傑作との呼び声も飛ぶ馬だ。この顔触れを撃破できれば世界の頂点が見えるといっても過言ではない。
▽キングアブドゥルアジーズ競馬場 サウジアラビアの首都リヤド市から北東約40キロのジャナドリア地区にある。キング・ハーリド国際空港からはタクシーで20分。03年開場。リヤド馬事クラブは65年に設立され、以前は同市のマラッツ地区に競馬場があったが同地区が住宅地として発展したため、旧競馬場より規模を広げてオープン。サウジカップデー開催を受け、昨年11月から芝コース設置に取りかかり、今月上旬にはデットーリ、ビュイックらを招いて試走会が行われ、名手たちのお墨付きを得た。