【大井・JDD】ダノンファラオ3歳砂王!坂井瑠、父が活躍した舞台で初栄冠
2020年07月09日 05:30
競馬
レースプランは2パターン。坂井瑠は同型馬の動きを注視していた。「(ハナに)行けたら行きたかったけど、ダイメイコリーダが速かったので2番手に切り替えました」。直後には大本命カフェファラオ。しびれる並びで道中をクリアすると、直線でさらに加速していく。対照的に手応えが怪しかったカフェは後退。前に置いたコリーダをかわすと、もう敵はいない。1馬身3/4差突き放してゴールを駆け抜けた。
愛弟子と愛馬の走りを見届けた矢作師は「理想通りの競馬だった。今日はパドックのイレ込みもいつもほどではなかったし、馬体も絞れていた」と笑顔。同師にとっては16年キョウエイギア以来のジャパンダートダービー2勝目。今年の日本ダービーはコントレイルで制しており、“同一年のダブルダービー”制覇という偉業達成となった。
師弟そろえて口にしたのが「まだ(馬体に)緩さを残している」。完成すればどれほど強くなるのか。矢作師は「夏は休ませます。今年は(コロナ禍で)ケンタッキーダービーも難しいと思うし、11月にまた大井に帰ってきたいと思います」と説明。目標はJBCクラシック(11月3日、大井)。大きな勲章を手にした若き人馬。秋の大井ではさらにたくましくなった姿を披露してくれそうだ。
◆ダノンファラオ 父アメリカンファラオ 母クリスプ(母の父エルコレドール) 牡3歳 栗東・矢作芳人厩舎 馬主・ダノックス 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績8戦3勝(南関東1戦1勝) 総獲得賞金6950万円。重賞は初制覇。