冷夏には“重い馬”を買え!夏競馬の波乱立役者は「大型馬」「負担重量重い馬」
2020年08月04日 05:30
競馬
それならと前回、日本が冷夏に見舞われた93年と03年夏のデータを調査。93年は記録的な冷夏で日本中が米不足に陥った。両年とも競走馬にとって過ごしやすい夏。トウカイテイオーもシンボリクリスエスも快適だったはず。そこには面白い傾向が眠っていた。
(1)冷夏=大型馬快走 冷夏だった93年夏の馬体重別勝率を見てほしい。480キロ~499キロ、520キロ~539キロ、540キロ~の馬が勝率10%を突破。03年も520キロ~539キロが同10%を超えた。400キロ~459キロあたりの馬と比較すると強さが明確に分かる。一方、猛暑の昨年は440キロ~459キロが8・3%で最高。500キロ超の馬は軒並み10%を割った。「冷夏=大型馬を買え」は間違いない。7月19日の中京記念はメンバー中、最も重い538キロのメイケイダイハードが最低18番人気でV。事前に知っていれば…。
(2)冷夏=酷量でも買える 負担重量も調査。おおっ、これはもっと分かりやすい。冷夏の93年、03年とも57・5キロ超が圧倒的な好成績をマークしている。49キロまでの“恵量”ホースの成績は惨たんたるもの。一方、猛暑の昨年は正反対。49キロまでの馬が勝率10%に届く勢い。57・5キロ超の馬の勝率は下がる。7月12日のプロキオンS。最も重い59キロを背負ったサンライズノヴァがV。同馬は530キロで法則にダブルで当てはまった。このデータに反応したのが和田正師。「面白いです。確かにそういう感覚はある。暑さでバテやすい大きい馬や重量を背負った馬が(猛暑では)勝ちにくい傾向はあるかもしれない」とうなずいた。
梅雨が明けて一気に暑くなる可能性もあるが競走馬が今年の7月を快適に過ごしたことは事実。調整が例年よりスムーズなことは間違いない。今週末のレパードSは前走を500キロ台で走ったミヤジコクオウ、エルムSはメンバー最重量58キロを背負うアナザートゥルースあたりが狙い目か。今夏の出馬表はまず“重さ”から目を通す。これが馬券攻略の近道だ。