【天皇賞・秋】ダノンプレミアム95点!わずかに浮いた左後肢の蹄は好調時の“サイン”
2020年10月27日 05:30
競馬
ゴールまで集中していた昨秋の天皇賞(2着)時も全く同じポーズで立っていました。反対に気持ちが途切れた前走・安田記念(13着)時は蹄を浮かさず着地していた。こんな立ち方の違いを確認しているうちに思い出したのが14年皐月賞馬イスラボニータ。当時の馬体診断でも指摘しましたが、気持ちが入ると左後肢蹄の後部を少しだけ浮かせたものです。前肢に体重をかけて後肢の蹄を浮かすダノンプレミアムのポーズも好調時に見せる癖なのか。
そんな推測を裏付けるような充実した姿です。尾を自然に流しながらハミをゆったりと受けている。落ち着き払ったたたずまいです。首が太いマイラー体形とはいえ、これだけ穏やかなら2000メートルもこなせます。ディープインパクト産駒らしからぬ筋肉豊富な体つき。肋(あばら)がパラッと見える腹周り。休み明けでも仕上がっています。黒光りする毛ヅヤ。体調も良好です。無くて七癖。8冠を目指すアーモンドアイも警戒すべきくせ者です。(NHK解説者)
◆鈴木 康弘(すずき・やすひろ)1944年(昭19)4月19日生まれ、東京都出身の76歳。早大卒。69年、父・鈴木勝太郎厩舎で調教助手。70~72年、英国に厩舎留学。76年に調教師免許取得、東京競馬場で開業。94~04年に日本調教師会会長を務めた。JRA通算795勝、重賞はダイナフェアリー、ユキノサンライズ、ペインテドブラックなど27勝。19年春、厩舎関係者5人目となる旭日章を受章。