【フェアリーS】ファインルージュV!桜花賞主役名乗り、ルメール絶賛「ポテンシャルはG1レベル」
2021年01月12日 05:30
競馬
スタートで出負けし、道中は後方馬群のど真ん中。「出遅れて少し心配したけどペースが速かった。だんだんポジションを上げられたし、道中の我慢も利いていた」とルメール。前半5F58秒7のハイラップを楽々と追走。4角では早め抜け出しを図った1番人気テンハッピーローズのすぐ外まで位置を上げた。先行勢がバテた直線は独壇場。残り200メートルで早々と先頭に立つと「ゴールまで凄い脚で伸びた」。名手も舌を巻く末脚で突き抜けた。
阪神JF組不在とはいえ、秀抜の勝ちっぷりで瞬く間に桜花賞の主役候補に躍り出た。492キロは同レース史上最高馬体重での勝利。木村師は「元々大きさがあって体に恵まれている馬。いい間隔を空けられて運良く順調に来られた」とにんまり。次走は未定も、「“G1(桜花賞)に行きます”と言っても恥ずかしくない競馬をしてくれた」と言い切った。
打倒・2歳女王ソダシへ、鞍上は「今日はゲートでチャカチャカしていた。G1ではスタートが大事なので次はいいスタートが欲しい。そうすれば、もっといい位置を取れる」とさらなるレベルアップを求める。木村師も「途中で気を抜く面があったり、これから課題をクリアしていければ」と認識を共有。伸びしろを残して、ちょうど3カ月後に控える大舞台への道程を歩んでいく。
ルメールは今年の重賞初勝利のインタビューを「ファンの皆さん、明けましておめでとうございます。(新型コロナに)気をつけてください」と元気に締めくくった。昨年は3冠馬2頭の陰に隠れたが、2021年は、常勝の男が3歳クラシック戦線でも存在感を発揮するに違いない。
◆ファインルージュ 父キズナ 母パシオンルージュ(母の父ボストンハーバー)18年3月11日生まれ 牝3歳 美浦・木村厩舎所属 馬主・六井元一氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績3戦2勝 総獲得賞金4346万円。馬名の由来は元気+母名の一部。