【サウジアラビアRC】コマンドライン 早くも貫禄、楽勝新馬戦からパワーアップ
2021年10月05日 05:30
競馬
あれから4カ月。再び東京に帰ってくる。夏はノーザンファーム天栄(福島)で成長を促し、9月16日に美浦に帰厩した。国枝師は「どんどんいい感じに育っている。完成するのは先になると思うが全体的にパワーアップして、立派な体で帰ってきた」と喜んだ。6月新馬V時でも512キロと雄大な馬格を誇っていたがさらにスケールアップ。2歳とは思えない貫禄が早くも備わってきた。「牧場で540キロ。先週火曜(9月28日)の美浦の測定で527キロ。レースはプラス10キロぐらいで出られそう」と復帰が待ち遠しい様子だ。
同馬は、サンデーサラブレッドクラブにおいて今春ダービー馬シャフリヤール(総額1億2000万円)を上回る1億4000万円(1口350万円=計40口)で募集された逸材。9月29日の1週前追いは美浦Wコース併せ馬で6F84秒1~1F11秒7(馬なり)と抜群の反応と加速。出世舞台のサウジアラビアRCに向け、順調な過程を歩んでいる。指揮官は「1週前追いの動きも良かったし、合格点を付けられる。新馬戦はエンジンがかかるまでに時間を要したが、抜け出してから強かった。大きな馬でパワフル。クラシックを期待されている馬だし、応えてほしい。キズナみたいに大きな体のディープインパクト産駒も走るからね」と期待を寄せる。今週の最終追いはルメールが美浦に駆けつけ、盤石の態勢を敷いている。結果次第で来春ダービーの最有力の座が早くも確定!?悲願ダービー初制覇がかかる国枝師にとっても夢いっぱいの秋初戦だ。
《G1馬多数出す出世レース》サウジアラビアRCは優勝馬から活躍馬が多数出ている。17~19年の優勝馬はいずれもG1制覇と大出世。17年ダノンプレミアムは朝日杯FS(重賞計5勝)を制し、天皇賞・秋やマイルCSで2着。18年グランアレグリア(同7勝)は1200メートル~マイルで桜花賞、安田記念、スプリンターズS、マイルCS、ヴィクトリアマイルとG1・5勝。19年サリオス(同3勝)は朝日杯FSを勝ち、皐月賞とダービーで2着。昨年の優勝馬ステラヴェローチェは皐月賞とダービーで3着。秋初戦の神戸新聞杯でダービー馬シャフリヤールを撃破して勝ち、菊花賞の最有力候補に浮上している。