【京都大賞典】ヒュミドール 阪神でVお先!小手川厩舎初のタイトルへ狙う一発
2021年10月08日 05:30
競馬
開業2年目の師。普段の柔和な表情とは対照的に、鋭い一手で馬の能力を最大限に引き出す。ヒュミドールの前走・小倉記念は関東馬としては珍しい小倉滞在を選択。本州より遅い九州の日の出の時間を狙い、涼しい時間帯に馬を鍛えた。「あの時期は30度を超える暑い日が続く中、涼しい時間で調整できて馬もシャキッとしてきた。結果的に栗東の馬よりアドバンテージはあったのかな」。重賞6戦目で初連対となる2着を確保。馬にも厩舎にも自信を与える一戦となった。
前走から400メートルの距離延長となるが、師に不安の色はない。「折り合い面を考えて中距離にシフトした時期もあったが、今の雰囲気なら長い距離も大丈夫。日経賞(4着)でもこなしてくれていますからね」。その長距離適性を考えれば、おのずと目標は暮れの大一番に。「昨年の(スポニチ賞)ステイヤーズS(5着)の後に“来年の今ごろは胸を張って有馬記念に出たいですね”とオーナーさんと話しました。助手時代もG1に出たことはないので、そこに挑戦したい気持ちは強い」と夢を口にした。
江川卓、小林繁のトレード騒動で熱烈な阪神ファンとなった師。行方の分からない優勝争いにドキドキハラハラの日々を送るが、「あまり(阪神の結果に)振り回されてもいけないので(笑い)。集中して競馬に臨みたい」と勝負師の顔は忘れない。今年の京都大賞典が“阪神”で行われるのは何かの縁か。タイガースとヒュミドールの“4連勝”なら小手川師にとって最高の週末となる。
【トレセンで野球談議に花】美浦で熱烈なベイスターズ党で知られたのが松岡。横浜のユニホーム調のウエアで調教にまたがり、合間には野球談議が熱を帯びた。来週の秋華賞にスルーセブンシーズを送り出す尾関師は中日ファンとして有名。広島出身の小島師は16年、四半世紀ぶりに優勝したカープの優勝を現地東京ドームで見届けた。全国から人が集まる美浦トレセンはひいき球団も十人十色だ。