松岡 左大腿骨骨折から6日東京で328日ぶり実戦復帰!4度の手術、命の危機…引退覚悟乗り越え
2021年11月05日 05:30
競馬
久々にトレセンに戻って来たのは先月21日。「皆さんの元気な顔を見るために来ました。休みの期間は全く競馬を見てなくて、ソダシくらいしか知らないので教えてください」とやって報道陣をドッと沸かせた。その後は日々調教で馬にまたがり、徐々に感覚を取り戻していった。そして6日の東京で、昨年12月13日の香港C(ウインブライト2着)以来328日ぶりの実戦を迎える。
昨年2月8日、東京6Rの落馬で左大腿骨を骨折。完治はしていなかったが、わずか8カ月で復帰。連覇の懸かるウインブライトの香港Cに挑むためだった。香港でのG1・2勝など重賞7勝を挙げた相棒の引退レースのために、騎手生命を懸ける決断をした。だが、その代償は大きかった。なかなか骨がつかず、今年に入って2度、計4度の手術を実施。年明けには体内にできた血栓で命の危険にもさらされ、引退も頭をよぎったという。
それでも復帰への思いは燃え尽きず、懸命のリハビリを開始。これまでやっていなかった筋トレを始めた。「ブルース・リーを見て影響を受けて。俺も人生で一度ぐらいはやってみるか?と。ダンベル、ベンチプレス。上半身の方は特に問題なかったので、かなり鍛えました。下半身の方が徐々に追いついてくれば」
復帰週は東京で土曜3鞍、日曜3鞍に騎乗する。日曜4R新馬戦のジュングローリーは「前向きで徐々に状態も上がってきている。幼いところがあるけど、それが競馬にいい方に出れば」。同6Rのサンブルッキングズは「2週続けて調教で乗っているけど、だいぶ形になってきた。いいスピードがある」と評価する。「競馬は乗ってみないと…。フルスロットルの準備はしてるけどね」。慎重な姿勢も見せるが、いきなり全開のシーンを期待したい。
【松岡の復帰経過】
▽20年2月8日 東京6Rで騎乗したゴールドミッションが最後の直線で右中手骨開放骨折を発症。その際、落馬し左大腿骨を骨折した。
▽同10月24日 約8カ月ぶりに東京競馬で復帰。2鞍に騎乗して8、10着。
▽同11月1日 ウインブライトとのコンビで天皇賞・秋に挑み10着。
▽同12月13日 連覇の懸かった香港Cでウインブライトに騎乗して2着。
▽21年10月22日 美浦トレセンで調教騎乗を再開。