【弥生賞】ラーグルフ 皐月賞切符獲りへ勝負駆け!偉大な先輩に続け
2022年03月01日 05:30
競馬
出負けした昨夏の新潟新馬戦(9着)でも上がり3F33秒5を駆使した切れ者。2戦目の新潟未勝利戦ですぐ勝ち、芙蓉S1着→ホープフルS3着。「競馬場を問わず、堅実に走ってくれるのが長所」と同師。今年初戦を弥生賞に定め、放牧で充電した。2月23日の1週前追いはナランフレグ(6歳オープン)の胸を借り、Wコースで6F84秒3~1F11秒8(強め)。1馬身遅れたが、高松宮記念を見据える先輩相手に負荷を十分かけた。指揮官は「相手は動きますからね。走りは悪くなかったし、緩かった部分が解消されて良くなってきた。普段のしぐさを見ても、落ち着きが出てきました。精神的に成長した。それがレースでも出てくれれば」と目を細めた。
宗像厩舎と弥生賞といえば、02年に鮮やかに逃げ切ったバランスオブゲーム。「内ラチに止まっていたカラスを見つけて、力みが消えて落ち着いたんだ」。主戦・田中勝の名言は今も語り草になっている。ラーグルフ自身は現在の収得賞金1000万円では、皐月賞出走は微妙なライン。皐月賞優先出走権が得られる3着以内が最重要課題。さらにダービーを考えれば、同賞金加算対象の2着以上は欲しい。宗像師は「(3戦連続で)続けて同じコースで走れるのはいいと思う。G1であれだけの内容を残せたので、本番(皐月賞)に向けて頑張ってほしい」と愛弟子の丸田に託した。20年前V&重賞7勝の偉大な先輩に続ければ、夢のG1制覇もはっきり見えてくる。
▼弥生賞ディープインパクト記念 64年創設の3歳限定重賞。上位3頭に皐月賞優先出走権が与えられる。19年急死したディープインパクトの功績を称えて、20年から「弥生賞ディープインパクト記念」と改称された。歴代優勝馬は83年ミスターシービー、84年シンボリルドルフが2年連続で3冠馬に。05年優勝馬ディープインパクトも3冠馬に輝き、皐月賞だけではなく、ダービー→菊花賞にもつながるクラシック根幹の“最重要ステップ重賞”。近年はトライアルをスキップしてG1直行の臨戦が流行してやや存在感が薄れていたが、昨年の優勝馬タイトルホルダーが菊花賞V。今年も2歳チャンプが出走予定で見直し機運。