【スプリングS】アライバル 負けられない一戦へ上昇、絶好調ハービンジャー産駒の“黄金世代”
2022年03月15日 05:30
競馬
管理する栗田師は前走の敗因を2つ挙げる。まずは長休明けゆえの力み。夏の新潟2歳S以来約5カ月ぶりの実戦を「今思えば気負っている感じがあった。体も少し重めのまま競馬を迎えた」と振り返る。元来、叩き良化型が多いハービンジャー産駒。「レースを使ったことで気持ちが抜けて状態は良さそう。カーッとせずに落ち着いている。体も絞れてきている。脚元もいいし、バリバリ調教を積めている」と型通りの上昇カーブを描いている。9日の1週前追いはWコースで5F67秒9~1F12秒0。持ち前の力強さの中に軽快さも感じさせた。
もう一つの敗因が枠順。16頭立ての5番枠。「大跳びで機動力がそこまでないのでスムーズな競馬が求められる」とアライバルにとっては厳しいレースを強いられた。外に出せず、勝負どころも馬群のど真ん中。直線入り口で内に押し込められ、自慢のストライドが伸びるところがなく不完全燃焼に終わった。実力を出し切っての敗戦ではないことは明白だ。
今後の路線は流動的だが、「ここで賞金を加算することは大切。大きいところに出せるぐらいの馬だと思っているので結果を出したい」と勝負駆けの一戦。17年、当時3歳だったディアドラ、モズカッチャン、ペルシアンナイトが立て続けにG1を制して吹き荒れたハービンジャー旋風。その翌18年に種付けされた“黄金世代”の旗手として、負けられない一戦だ。