【NHKマイルC】トウシンマカオ 前走記憶が速い流れで生きる、ファルコンS先行で前半33秒台
2022年05月04日 05:30
競馬
近3年、前哨戦の前半3FのラップはファルコンSのみが33秒台を計時。20年ラウダシオン(1着)、21年グレナディアガーズ(3着)ともにハイラップのファルコンSを先行した経験を生かし、本番でも楽に好位を奪って好走した。一方、18年Vケイアイノーテックを最後に馬券に絡む馬が出ていないニュージーランドTは例年、本番よりスローで流れるため、G1のペースに戸惑う馬が多い。
前哨戦を使った馬から狙うなら、楽に流れに乗れる「ファルコンS組の先行勢」。該当馬はトウシンマカオのみだ。やや重で3F33秒1のハイラップを5番手で追走し、先行勢最先着の5着。ただ一頭の重量57キロ、しかも直線で他馬に囲まれる不利がありながら掲示板を確保した地力は再評価できる。高柳瑞師は「自分のタイミングで行った方がいいタイプ。他馬の出方次第ではハナでも。とにかくスムーズにリズム良く運びたい」と積極策を示唆。デビューからコンビを組む戸崎も「行きっぷりの良さが持ち味」とパートナーの武器を理解している。徹底先行のジャングロがいるので、おそらく2番手。「1600メートルは微妙に長い」という指揮官の評価も含め、同じく2番手からスピードで押し切ったファルコンS組の先達ラウダシオンとイメージが重なる。
府中の直線は長い。だが、高速馬場で前の馬も簡単には止まらないのがNHKマイルC。過去10年で上がり3F最速馬は【1・3・1・7】と後方一気は決まらない。高松宮記念をレコード勝ちした父ビッグアーサー譲りの快足で直線半ば、先頭へ。その時“前走より楽だな”とトウシンマカオが思えていたならば、波乱のゴールが待っている。