ハネた。だけど、逃げた。5日目9R準決勝戦は1枠伊藤信夫が6枠荒尾のスタートを受け止めて先制。8周回を耐え抜いて優出一番乗りを果たした。「上出来。スタートも枠も生きました。車は課題ありです(苦笑い)。乗ったからには良くなると思うことを全てやります」。試走タイムは8人中下から2番目。勝利の余韻に浸ることなく、立ち上がった。「この大会は相性がいい」。2年前の第24回大会で13年ぶりのSG制覇を飾った。「あの時は(コロナ禍で)全くお客さんがいなかったので…」。SGファイナルは痛恨のフライングを喫した昨年末のスーパースター(SS)以来。優勝してもSSの権利は獲れないが「目いっぱいやるだけ」。大観衆の前で意地とプライドを見せる。