【日本ダービー】武豊7勝目へ!キタサン弟シュガークンとワッショイ ジンクス破って最年長V更新だ

2024年05月21日 05:30

競馬

【日本ダービー】武豊7勝目へ!キタサン弟シュガークンとワッショイ ジンクス破って最年長V更新だ
シュガークンで日本ダービー7勝目に挑む武豊 Photo By 提供写真
 競馬の祭典「第91回日本ダービー」(26日、東京)は今年も話題満載。中でも存在感を放つのが青葉賞の覇者シュガークンとコンビを組む武豊(55)だ。14年連続35度目の騎乗、過去6勝はいずれもダービー歴代最多。かつての相棒キタサンブラックの半弟で2年ぶり7度目Vへの手応えは?青葉賞V馬初のダービー制覇を目指す陣営の意気込みとともにお届けする。
 武豊の保持する数字と記録は異次元。ゆえに周囲の期待も飛躍しがち。今月12日にJRA通算4500勝を達成。次の関心は常識的な100勝刻みではなく、既に大台の5000勝。歴代最多6勝を誇るダービーにも同じような声がある。

 「20代、30代、40代で勝っているから、50代でも勝ちたい」。その願望を一昨年のドウデュースで実現。53歳2カ月15日でダービー最年長V。すると周囲は「60代でも頼むぞ」と気の利いた祝福。これには当の本人も「いやいや、50代でもっと勝ちたい」と笑うばかりだ。

 ダービー7勝目、55歳2カ月12日での最年長V更新へ。早くも50代2勝目のチャンスが到来した。騎乗するシュガークンは殿堂入りしたキタサンブラックの半弟で、兄と同じ清水久厩舎の管理馬。兄は武自身が4歳以降、引退までの主戦を務めG1・6勝(通算7勝)の手綱を取った。ドラマの詰まった血統と人脈で挑む。

 兄キタサンブラックとの比較については「体形や走法はそんなに似ていないけど、心肺機能の高さは似ているかな。レース後はケロッとしている」。兄を育てた厩舎への信頼も変わらない。「キタサンブラックの時は坂路3本乗りとか調教のハードさも話題になったけど、さじ加減は馬によって臨機応変。シュガークンの調教がそんな感じ。トレーナー(清水久師)はイレ込むような感じではないし、1週前追い切りの時もニコニコしながら短い会話だけ」。その1週前追い(15日栗東CWコース)では、馬なりでラスト1F(200メートル)11秒1と超抜の伸びを披露した。

 青葉賞馬は本番で2着が6回(別表)あるが未勝利。鞍上も「皐月賞組が強い」と認めた上で「逃げ、差しと戦法面でいろいろやってきたのはダービーで武器にできる。道悪?馬場も含めて波乱の要素があればあるほど楽しみは膨らむ」と力強い。青葉賞組は勝てない。ダービーの最も有名なジンクスを打破するのは、やはりこの男なのかもしれない。

 ◇武 豊(たけ・ゆたか)1969年(昭44)3月15日生まれ、京都市出身の55歳。87年騎手デビュー。69勝で当時の新人最多勝記録を樹立。88年菊花賞(スーパークリーク)でG1初制覇。38年連続重賞V(継続中)、169週連続勝利など数々の記録を打ち立てた。今月12日に前人未到のJRA通算4500勝を達成。JRA通算2万4557戦4502勝、うちG1・81勝を含む重賞360勝。1メートル70、51キロ。血液型O。

 《清水久詞師は精神面を評価》偉大な兄キタサンブラックも管理した清水久詞師(51)は、弟シュガークンとの共通点を「どっしり構えて周りに左右されず落ち着いている」と評する。「同じ3歳の頃を比べると、そんなに遜色はない。同じだけの成長力があれば出世してくれると思う」と期待する。

 初陣は今年2月。「2歳の頃はひ弱な面もあったが、しっかりしてきた。デビューを遅らせて良かった。半年前とは別馬。いい意味で真面目さが出ている」と兄と重なる成長力を感じている。

 兄はデビュー3連勝でクラシックに挑み、皐月賞3着→ダービー14着。弟は2戦目から3連勝でダービーへ。「青葉賞も強い内容。舞台を経験できたのは良かった。ダービーでいい競馬をしたい」。“兄超え”の夢を持って大舞台に挑む。

 《名馬誕生の予感》21年3月5日、シュガークンは兄キタサンブラックと同じく北海道日高町の老舗ヤナガワ牧場で生を受けた。梁川正普(まさひろ)代表(53)は誕生時の様子について「柔らかみがあって雰囲気のある歩きをしていた。母が種牡馬のいいところを引き出すんでしょうね。これもいい馬だなとすぐに分かった」と振り返った。

 デビュー2戦目から3連勝で青葉賞V。「見栄えが凄くいいタイプで、馬体の感じは兄と少し違う。ただ、成長の度合いはやっぱり似ている」と一族特有の“強さ”に驚く。「全てがうまくかみ合ってなんとかここまで来られた。大舞台に出られるありがたみを感じながら、期待を持って見たい」。9年前、14着に敗れた兄の雪辱を願った。

 《昇格以降2着6回止まり》青葉賞(84年創設)からの臨戦馬はオープン特別時代も含めダービーは未勝利。94年重賞昇格以降、勝ち馬が2着6回止まり。同じ舞台だが本番とペースが異なる点や、短期間に2400メートルを2度走る点などが不振の要因とされている。

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