【アルゼンチン共和国杯】ブレークアップ 重賞初制覇!G1路線へ名乗り、田辺も驚く成長

2022年11月07日 05:30

競馬

【アルゼンチン共和国杯】ブレークアップ 重賞初制覇!G1路線へ名乗り、田辺も驚く成長
<アルゼンチン共和国杯>アルゼンチン共和国杯を制した田辺騎乗のブレークアップ(左手前)(撮影・西川祐介) Photo By スポニチ
 ハンデG2「第60回アルゼンチン共和国杯」が6日、東京競馬場で行われ、田辺裕信(38)騎乗の6番人気ブレークアップが重賞初制覇。真っ向勝負の先行策で強敵を下し、G1戦線へ夢が広がる勝利となった。
 先行、速攻。ブレークアップの“型”に重賞の壁はなかった。直線入り口で直前を走る逃げ馬が内ラチにぶつかるアクシデント。人馬は冷静にロスなく回避し、残り400メートルで一気に抜け出した。他馬を置き去りにする瞬時の反応は今春までなかったもの。「道中3番手からの押し切り」は、この登竜門から一気にグランプリホースまで駆け上がった15年ゴールドアクターと合致する。

 約1年ぶりのコンビ再結成となった田辺はパートナーの成長曲線に驚きを隠せない。「前走の映像を見て成長を感じて楽しみにしていたけど、まさか勝てるとは…。最後に踏ん張りが利かないところがあったけど、前走あたりから踏ん張れるようになった」。成長のきっかけは夏休み。デビューからコンスタントにレースに使われてきたが、今夏は初めての長期休養。黒岩師は「夏に適切な番組がなく、成長を促すいい機会になった。以前は前のめりに走っていたが、体が起きてバランスが良くなった」と分析する。

 夏を休んだ上がり馬の次なるターゲットはジャパンC(27日、東京)か有馬記念(12月25日、中山)。田辺が「遅咲きかもしれないけど、徐々に力をつけて重賞を勝ってくれた。大きい舞台でも頑張ってほしい」と力を込めれば、黒岩師も「今日はノーマークだったし、ハンデ(54キロ)など恵まれた面もあったが、いい走りをしてくれたのでG1でも楽しみ」とやる気だ。

 アルゼンチン共和国杯の勝ち馬には、先述のゴールドアクターを筆頭に16年シュヴァルグラン、17年スワーヴリチャードなど、そうそうたる名馬の名前がずらりと並ぶ。馬名の由来は「空が破れたかのように見えるオーロラ」の絶景。ブレークアップの瞳に、大観衆に祝福される勝景が映る日は近い。

 ◆ブレークアップ 父ノヴェリスト 母リトルジュン(母の父クロフネ)18年4月17日生まれ 牡4歳 美浦・黒岩厩舎所属 馬主・阿部東亜子氏 生産者・北海道浦河町の谷川牧場 戦績17戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億2561万2000円 馬名の由来は空が破れたかのように見えるオーロラ。

おすすめテーマ

2022年11月07日のニュース

特集

ギャンブルのランキング

【楽天】オススメアイテム