【GⅠ福岡ダイヤモンドカップ】明日開幕! 篠崎仁志・現役最多15Vの博多でグランプリ勝負駆け第1弾!
2022年11月12日 10:00
ボートレース
「今の時点でグランプリの賞金圏内に届いていないので、ここまでは到底納得できる結果ではないですね。SGで結果を残せたわけではないし、GⅠは優出できていても優勝できていない。一般戦を含めて詰めの甘さがこういう状況を招いているのは、自分でも分かっています」
厳しい戦いとなるが、一筋の光は見い出せる。勝負駆けの第一関門となる福岡は現役最多の15Vと無類の強さを誇る水面。9月の周年記念では機力ひと息ながらも準優は強烈な3コースツケマイを放って2着に食い込み、優出切符を確保。地元勢では唯一の優出を果たした。
「たまたま巡り合わせでこうなっただけなので、地元でグランプリの勝負駆けを迎えるというのはあまり意識していません。でも博多は自分を成長させてくれた水面だと思っているし、24場の中でも一番愛着がある。グランプリに出るには博多で優勝するか、鳴門で優出以上の結果を残すしかないので、まずはここで優勝できるように。いつも以上に優勝を強く意識して走りたい」
一念岩をも通す。誰よりも博多の勝利の女神に愛された男が熱い思いを胸に、6日間を駆け抜ける。
<展望>
9月の周年記念に続いてのGⅠ戦。グランプリを目指す選手にとっては賞金を加算する残り少ない機会となるだけに、激しい戦いが繰り広げられるだろう。
地元勢は10人が参戦。現時点でグランプリのボーダー圏内(上位18人)に入っているのが瓜生正義と羽野直也。18年前に開催された福岡ダイヤモンドカップの覇者でもある瓜生は今年優勝こそないものの、クラシックからダービーまですべてのSGで予選を突破。手堅い走りで賞金を積み上げてきた。昨年のグランプリ以来となる優勝で、クライマックスに向けて弾みをつけられるか。羽野は10月平和島周年で4度目のGⅠタイトルを獲得。夏場にかけて不調が続いていただけに、うれしい戴冠だった。一時期の不振は完全に拭えたとみていい。福岡3場の中で唯一優勝歴がない博多だが、切れ味鋭い旋回で難水面克服に挑む。
篠崎元志、篠崎仁志、前田将太はグランプリ出場への第一関門。この後控えるチャレンジカップのノルマを少しでも軽くするためにも、最低でも優出以上の結果がほしい。
遠征勢では9月の周年記念でも優出(3着)と好相性の桐生順平が地元勢に立ちはだかる存在。賞金ランクも好位置につけており、勝てば6位以内でのグランプリ出場へ大きく前進できる。その桐生と同期で9月の当地周年で念願のGⅠ初制覇となった宮地元輝も福岡は得意水面。前回は中堅クラスのエンジンを仕上げての優勝だっただけに、自信を深めて臨んでくるだろう。メーカー機を引けば福岡GⅠ連覇も決して夢物語ではない。
<エンジン評価>
現行エンジンは7月初旬の「ライジングゼファーフクオカ杯」から使用が始まった。シリーズによって節イチが異なる〝日替わり〟の状況が続いていたが、秋口を迎えて明らかな上昇カーブを描いた46号機が現時点でエース評価だ。とにかく行き足が強烈。乗り手不問で出るので、手にできれば大きなアドバンテージを得ることができるだろう。
これに追随するのが32号機と63号機。32号機は9月周年記念で藤原啓史朗が優勝戦1枠を勝ち取ったエンジン。調整によって出足にも伸びにも反応するので、調整はしやすいはずだ。一方、63号機は使用2節目の山笠特選レースで篠崎仁志が優勝。機力診断が辛口の篠崎仁が初日の段階で「これはエンジンが間違いなくいい」と太鼓判を押した。
他では31、37、39、53、69、71号機あたりが優勝争いを演じられそうなメーカー機だ。