【ジャパンC】オネスト 内でロスなく遅い流れ味方に“ニア”から“ズドン”
2022年11月26日 05:20
競馬
3走前のパリ大賞を見ていただきたい。6頭立ての最後方。欧州の競馬らしく道中じっくり脚をためて直線を向く。追い出しを待って、待って残り400メートルから追い出すと瞬時に加速した。一気に外を突き抜ける。一頭だけ、“外国馬離れ”した末脚だった。日本馬が総崩れした超道悪馬場をこなせなかったのは、日本の馬場が向くとも取れる。
では、展開を読む。ユニコーンライオンの単騎逃げ。シムカミル、ボッケリーニ、テーオーロイヤルなどが続く。人気するシャフリヤールはもう一列後ろの外めに付ける。確実に遅い流れ。日本のペースに戸惑いがちな外国馬がテンで置かれる心配はない。オネストは絶好の2番枠を生かして中団の内をキープ。ダノンベルーガは中団の外で脚をためる。
逃げ馬はノーマーク、直線まで動きはない。さぁ、ヨーイドン。ただ、上がり32秒台とはいかない。Cコースに変わり4日目、土曜日には雨も降りそうで馬場は荒れ、重めだ。瞬発力に加えて、パワーも求められる。オネストの出番だ。元から備える欧州のパワーに、師が自信を見せるスピード。内でロスなくためた末脚が一気にはじける。荒れた内の芝を蹴散らしながら内からズドン。
鞍上ルメールも心強い。フランスの名手であり日本の名手。そしてJRAのG142勝のうち東京で19勝を挙げている。東京の名手でもあるのだ。オネストと同じフランケル産駒、ソウルスターリングでオークスも勝っている。仕掛け、位置取りも間違えない。
05年のアルカセット以来の外国馬Vへ。新国際厩舎により万全の調整をした仏の刺客が飛んでくる。