【シンザン記念】武豊37年連続重賞制覇で通算350勝 ディープ最終世代のライトクオンタムでレコード
2023年01月09日 05:25
競馬
ド派手な直線のパフォーマンス以外は試練の連続だった。「ゲートの中でも落ち着きがなくて飛び上がるようなスタートに。それで切り替えた」と後方待機策を選択。道中も「外に逃げながら走っていて、あまりいい雰囲気ではなかった」と振り返る。それでも直線で差し切り、レースレコードの1分33秒7でV。「ゴーサインに反応して最後まで伸びてくれた。能力はある」。鞍上にとってJRA重賞制覇は昨年のダービー以来、メモリアルな350勝目。2位・横山典の184勝を突き放す大記録だ。
19年に天国に旅立ったディープインパクトの産駒は現3歳が最終世代。国内には6頭しかいない貴重な産駒との初タッグで勝利に導き、自身の同産駒22勝目の重賞Vを飾った。「ラストクロップに乗る機会も難しいと思っていたからね。乗った感じはディープよりサンデー産駒を思い出した」。鞍上が産駒別で最多となる重賞79勝を挙げ、ディープの父でもあるサンデーサイレンスの名前を挙げて懐かしんだ。
牝馬でシンザン記念を勝った12年ジェンティルドンナ、18年アーモンドアイは牝馬3冠達成。武豊は「ディープ産駒だし、まだ2回目でこのパフォーマンス。今後が楽しみです」。出世レースからラストクロップのディープ娘が新たな名牝伝説をつくり出す。
◆ライトクオンタム 父ディープインパクト 母イルミナント(母の父クオリティロード)20年2月4日生まれ 牝3歳 栗東・武幸厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績2戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金4730万8000円。馬名は光量子。宇宙で一番速い光の粒子。