【セントライト記念】2番人気レーベンスティール初重賞制覇 さあ菊に名乗り
2023年09月19日 05:30
競馬
デビュー以来5戦は全て1800メートル。6戦目で初の距離延長。田中博師は「折り合い面に課題があって心配もしていた」という。だが、ふたを開ければ杞憂(きゆう)に過ぎなかった。モレイラは「全てにおいていい勝ち方。自信を持って乗った」と絶賛。指揮官は「馬の気持ちを尊重しつつ、高ぶらせないように絶妙に乗ってくれた」と好騎乗に感謝しきりだった。
今後について、田中博師は「これだけの相手にこれだけのパフォーマンスをしてくれて自信はついた。トライアルなのでそこ(菊花賞)も選択肢の一つになる。オーナーサイドと相談しながら、適したレースを考えたい」と伝えた上で、「モレイラは“血統や走り方から距離は持たせられる。2000~3000メートルは許容範囲”と言ってくれた」とレース後の会話を明かした。
現地で勝利を見届けたキャロットファームの秋田博章代表も「皆さんが想像するところ(菊花賞)を考えなくちゃいけないと思っている」とした上で「一生懸命走ってくれたので、まずは馬の様子を見てから」。高い将来性を目の当たりにしたからこそ、あくまで体調優先の構えだ。
父リアルスティールが2着に敗れ、母の父トウカイテイオーが骨折で出走を果たせなかった、因縁めいたクラシック最後の一冠。大きな夢を背負ったレーベンスティールが大舞台で躍動する姿を、ファンは心待ちにしている。
◇レーベンスティール 父リアルスティール 母トウカイライフ(母の父トウカイテイオー)20年3月8日生まれ 牡3歳 美浦・田中博厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道日高町の広富牧場 戦績6戦3勝(重賞初勝利) 総獲得賞金8405万9000円 馬名の由来は生きざま(独)。
≪記録アラカルト≫
☆騎手&調教師 モレイラは18年京都2歳S(クラージュゲリエ)以来のJRA重賞Vで通算5勝目。田中博師は函館記念(ローシャムパーク)以来で今年4勝目、通算4勝目。
☆種牡馬 リアルスティール産駒は昨年デイリー杯2歳S(オールパルフェ)以来のJRA重賞Vで通算2勝目。