【スプリンターズS】ママコチャ G1初V スプリント女王襲名 池江厩舎は連覇
2023年10月02日 05:28
競馬
ジャスパークローネが二の脚を生かしてハナを奪取。2番手は内から押して出て行ったテイエムスパーダ。好スタートを切ったママコチャは、その2頭を見ることができる好位集団を追走した。最初の3Fは33秒3。最終週で時計のかかる馬場であることを考えれば速いペースだ。それでも川田は強気の騎乗。4角2番手まで追い上げると、直線半ばで逃げ粘るジャスパークローネを捉える。ゴール前、内からマッドクールが追い上げてきたが、この一族特有の粘り腰で鼻差しのいだ。
テン乗りで好エスコートの川田は「レースを見ていていい馬だと思っていたし追い切りに乗って、これならチャンスがあると思える背中をしていました」と素質を評価。続けて「枠の並びが良かったし、この馬にはある程度いい形で進んで行きました。最後は際どくなりましたが、なんとか粘ってくれと思っていました」とレースを振り返った。
ここまでマイルを中心に出走。前走の北九州記念(2着)で初めてスプリント戦を使ったが「(マイルG13勝の)姉のこともあって距離適性をなかなかつかめていませんでした。もう少し早くこの距離を使っていたら、もっと早く重賞を制覇できていたかな」と池江師は苦笑い。それでも「しっかり我慢させることを教え込んだことが、この結果につながったかな」とプラスに捉えた。
次走は未定。池江師は「スピードがあって持続力もある頭のいい子。1400メートルでも強烈な勝ち方をしているし、選択肢は狭めたくないので慎重に考えます」と今後を見据える。川田が「レースを覚えさせたらもっといい競馬ができます」と話す、伸びしろ十分の4歳牝馬。色ではなく実力で、スプリント界のアイドル街道を歩む。
ママコチャ 父クロフネ 母ブチコ(母の父キングカメハメハ)19年4月5日生まれ 牝4歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績13戦6勝(重賞初勝利) 総獲得賞金2億8444万9000円 馬名の由来はインカ神話の海の女神