【BCターフ】オーギュストロダンに軍配 日欧ディープインパクト産駒ダービー対決
2023年11月06日 05:22
競馬
五分のスタートを決めて中団に取りついたが序盤に前の馬がバランスを崩したあおりを受け、予定より位置取りが後方になった。内ラチ沿いをピッタリ回り、日本馬シャフリヤールをマークする形。道中の入れ替わりはなく、そのまま3角に突入した。動くに動けない窮屈な位置だったが一瞬、空いた隙間を逃さずスパート。内から次々とライバルを抜き去り、4角で先頭に立つと力強く脚を伸ばし、最後まで先頭を守り切ってゴール。「スタートは良かったが少し挟まれてしまい、リズムをつかめなかった。少し違うことをしなければ、と思って最終手段の一つを選択。素晴らしい走りができた」。百戦錬磨の鞍上の勇気ある決断が勝利をもたらした。
英愛ダービー馬による同一年のBCターフ制覇は厩舎の先輩でもある02年ハイシャパラル以来、史上2頭目の快挙となった。世界で数々のG1を勝利してきたアイルランドのA・オブライエン師は「スーパーホースだ。信じられない。携わることができて、とても幸運だ」と称賛した。
当初、今季限りで引退し、種牡馬入りすると報じられていたがレース後、馬主であるクールモアのマイケル・ヴィンセント・マグナー氏は「来年も調教を続けている可能性が高い」と現役続行を示唆。いずれにせよ世界を代表するスターホースの物語はまだ続く。