福永師 初陣は武豊と夢タッグ!抽選運の強さに「“さすが武豊だな”と」 新規調教師新たな船出
2024年03月08日 05:30
競馬
日曜阪神10Rのマルブツプライドは福永師とゆかりの馬。96年の騎手デビュー時に初騎乗初勝利をマークしたのが同じ冠号のマルブツブレベスト。「自分が一番未熟な時に数多く乗せてくださったオーナー。恩返しができればいいなと思っています。解散予定厩舎にいて、引き継がせてもらえるのは縁を感じますね」としみじみと語った。敬意も忘れない。この2頭ともに開業初週に使えるのも、引退した安田隆師と加用師の協力があってこそ。「2頭とも3週前と早くからまたがらせていただいて、調整することができました。感謝していますし、ありがたいです」と話した。
6日に厩舎を開業、大仲(スタッフの休憩所)からは笑い声が聞こえてきた。「仕事は楽しくやらないと。調教師がしかめっ面をしていてもね。人間は気持ち新たになっていますけど、馬は変わりない日常。スタッフの意見を聞きながら、個々に合ったいい形を模索してやっていきたい」と前を向いた。さあ、初陣。パドックで福永師と武豊はどんな対面を見せるのか。レジェンドと紡ぐ第二章。その始まりから、目が離せない。
◇福永 祐一(ふくなが・ゆういち)1976年(昭51)12月9日生まれ、滋賀県出身の47歳。96年に栗東・北橋修二厩舎所属でデビュー。ルーキーイヤーに53勝、最多勝利新人騎手に輝く。99年桜花賞(プリモディーネ)でG1初制覇。11年最高勝率騎手、13年最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手などのタイトルを獲得。18年にワグネリアンに騎乗し、19度目の挑戦でダービー初制覇。JRA通算2636勝は騎手歴代4位で重賞160勝。22年12月に新規調教師免許試験に一発合格。血液型B。
《千葉師大志抱く「海外大レースで」》JRA通算24勝の元ジョッキー千葉直人師(37)は昨年、技術調教師としてウシュバテソーロの海外遠征に同行し、自分も「いずれ海外の大レースで」と大志を抱いた。フクロウが描かれた厩舎ジャンパーを身にまとい、「人馬ともに“不苦労”で苦労がなく、視野が広いフクロウのようにさまざまな角度から固定観念にとらわれずに馬にアプローチして、そして大きく羽ばたけるように」と理想の厩舎像を思い描いた。初週から管理馬3頭を送り出す。
【新規開業調教師のひと言】
▼小椋師 松下厩舎のような働きやすく伸び伸びと仕事をしやすい厩舎にしていきたい。まずはいい状態で出走させて、少しでも上の着順を目指していきたいと思います。
▼河嶋師 中竹厩舎で培ったことをベースにしながら自分の色も合わせていきたい。一戦一戦を大事にスタッフや馬が無事に戻ってこられる厩舎を目指していきたい。
▼高橋一師 即開業という運びになり、ここまで協力していただいた方々に感謝しています。
▼藤野師 日本だけでなく世界も視野に入れていきたい。新しいことにチャレンジしながら、従業員の意見も取り入れて風通しのいい厩舎をつくっていきたい。
▼森一師 堀厩舎で学んだことをベースに、そこを目標にやっていきたい。素晴らしい馬が多い厩舎だったので、物おじせずにやっていけると思う。将来的には日本を代表する厩舎にしていきたい。
▼矢嶋師(紺とグレーを基調とした厩舎服は)師匠である手塚先生の厩舎の紺と、グレーは慶応の野球部のユニホームから。馬も人も伸び伸びとやっていける厩舎にしたい。いずれはG1のような大舞台で活躍できる馬を育てたい。