【ダービー卿CT】パラレルヴィジョン 鮮やかな差し切りで重賞初V 戸崎23年に続き連覇
2024年03月31日 05:08
競馬
好スタートを切り、後続を突き放す大胆な逃げを打ったエエヤンを見ながら、先行集団で好機を待つ。徐々に前との距離を詰め、迎えた直線。切れないがゴールまでしぶとく脚を持続させ、最後は測ったかのように逃げ粘るエエヤンを差し切った。テン乗りで相棒を重賞初制覇に導いた戸崎は「届く位置で運んでいたので問題なかった。体もスッキリしていたが、直線の反応も良かった」と冷静にレースを振り返った。
究極の仕上げだった。Wコースの最終追いで5F65秒9~1F11秒4の好時計をマークするなど、4週続けてラスト1F11秒台と攻めた。前走ニューイヤーSから馬体重は16キロも絞れた。「シャープになっていた。中間での成長も感じていたし、精神面も大人になってきていたね」と納得の表情だ。
デビュー2連勝を飾り、22年神戸新聞杯では1番人気に支持された(7着)素質馬。ダート転向など紆余(うよ)曲折を経て、芝マイルでオープン→重賞を連勝。「元々真面目に走る馬だし、この距離も合っているね」。好調のキズナ産駒からまた1頭、マイル界に現れたニューヒーロー。今後の活躍から目が離せない。
パラレルヴィジョン 父キズナ 母アールブリュット(母の父マクフィ)19年2月4日生まれ 牡5歳 美浦・国枝厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績13戦6勝(重賞初制覇) 総獲得賞金1億3588万8000円 馬名の由来は「4カ国で開催された生の芸術を集めた展覧会」(母名より連想)。