【福岡ボート PG1レディースチャンピオン】遠藤エミ 史上4人目連覇「ホッとしています」

2024年08月13日 04:30

ボートレース

【福岡ボート PG1レディースチャンピオン】遠藤エミ 史上4人目連覇「ホッとしています」
優勝機を手に笑みを浮かべる遠藤エミ Photo By スポニチ
 堂々の大会連覇だ。ボートレース福岡のプレミアムG1「第38回レディースチャンピオン」の優勝戦が12日の12Rで行われ、1号艇の遠藤エミ(36=滋賀)がインからコンマ11のスタートを決めて押し切りに成功。24、25回大会の田口節子以来、史上4人目となる大会連覇を達成した。2着には差した渡辺優美、3着には道中接戦をさばいた桜本あゆみが入った。
 最強女王に新たな勲章が加わった。史上4人目のレディースチャンピオン連覇を決めた遠藤。ファイナル決戦も万全な状態に仕上がった18号機を全面的に信頼した。レースはコンマ11の負けないスタートを決めてイン先マイ。あっさりと他5艇を置き去りにした。

 「1マークは思ったほどうねっていなくて落としすぎたかなって。でも、私の足が一番が良かったし、自分のターンができれば大丈夫だと思っていました」

 序盤からエンジンの手応えは上々だった。初日ドリーム戦こそ調整ミスで見せ場なく終わったものの、2日目以降はきっちり軌道修正。小野生奈の強ツケマイに屈して4着に敗れた3日目のイン戦も「失敗があったから準優も逃げ切れたと思う」と引きずることはなく、常に前を見続けた。

 「連覇とかはあまり意識はしていませんでした。とにかく勝ちたい、優勝したいなと。一日中緊張していたのでホッとしました」

 2年前のクラシック(大村)で女子レーサー初のSG戴冠という偉業を達成。歴史の扉をこじ開けた遠藤に待ち受けていたのは重圧の日々だった。SG、G1の斡旋が多くなり、必然的に男子の一線級と戦う機会が増加。他の女子選手とは一線を画す孤高の闘いが続く中で、心が折れそうになったことも一度や二度ではない。

 「チャンスがあったのに結果を残すことができなくて。でも、今年に入ってから記念やSGで予選を突破できて、ちょっとずつ自信になってきた。もっと頑張ろうって思えました」

 この優勝で賞金ランクは女子では1位、全体でも21位まで上昇した。SGを制して初のチャレンジとなった2年前のグランプリは1st敗退で力不足を痛感。その時よりも成長しているという自負がある。

 「でも、最後に緊張したのも自分にまだ自信がないからでしょうね。メンタルも技術も磨いて、もっと強くなりたい」

 目指すはボートレース界の頂点。この先、誰も見たことがない景色をファンに見せてくれるはずだ。

 ◇遠藤 エミ(えんどう・えみ)1988年(昭63)2月19日生まれ、滋賀県出身の36歳。ボートレーサー養成所102期生として2008年5月にびわこでデビュー。12年11月鳴門一般戦で初優勝。22年3月大村クラシックで女子レーサーとして初のSG制覇を飾った。通算151優出42V(うちSGが1V、G1は4V)。主な同期に山田康二、上野真之介、前田将太。1メートル54、血液型A。

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