石川祐希 体格劣る20歳エースが得点奪える理由とは
2016年05月04日 13:15
五輪
既に世界と渡り合っているとはいえ、20歳。まだまだ伸びしろは十分だ。「スイングスピードは平均的なので、それを上げること。肩の柔軟性を保ったままスイングスピードを上げれば、鬼に金棒」と増村氏は言う。昨年のW杯では大活躍でチームを引っ張ったが、試合の終盤になると疲労からブロックにつかまる場面も増えた。「疲労で筋力が落ちると、テークバックも遅くなる。タイミングが同じになったらブロックにかかってくる」(増村氏)。体力強化が石川の可能性を広げる。
加えて石川本人が「スパイクはブロックを見て判断して打たないといけないので、ちょっとでも迷いがあると、(ブロックに)つかまったりというのはある」と話すように判断力にも磨きをかける構えだ。さらにはブロックアウトやプッシュなど「小技を身に付ければスパイクにも生きてくるかな」と小技の習得にも意欲を見せる。
「自分が良ければ勝つ確率は上がる。結局は結果が求められるので、そこを求めていきたい」。日本男子の2大会ぶり五輪出場には、若きエースの活躍が不可欠。テークバックした瞬間、石川の勝負は始まっている。(後藤 実穂)
◆石川 祐希(いしかわ・ゆうき)1995年(平7)12月11日生まれ、愛知県岡崎市出身の20歳。小学4年からバレーボールを始め、星城高時代には12、13年と2年連続高校3冠を達成。14年に中大に進学し、日本代表入り。東京五輪に向けたチーム・コアにも選出された。1メートル91、74キロ。スパイクの最高到達点は3メートル45。