“ニュー清武”代表戦で走る!リーガで進化 運動量UP
2016年08月31日 05:30
サッカー
たくましくなって帰ってきた。清武は帰国したばかりにもかかわらず「フルにやりました」といきなり全メニューを消化。冒頭の15分間以外は非公開だったが、関係者によれば戦術練習でも主力組の左MFに入ったという。UAE戦までわずか2日。厳しい日程だが、スペインで早くもその名をとどろかせ始めた清武は「自分の調子がいい分、その流れを(代表にも)持っていきたい」と自身2度目のW杯最終予選に自信をのぞかせた。
今夏、ドイツのハノーバーから欧州リーグ3連覇中の名門セビリアに移籍。プレミアと並び世界最高峰と言われるスペインリーグは、かつて横浜の元日本代表MF中村らが挑むも結果を残せなかった日本人未開の地。だが、清武は20日のエスパニョールとの開幕戦で1得点1アシストの活躍。地元紙でベスト11に選出されるなど早くも真価を発揮している。
セビリアのサンパオリ監督は15年南米選手権でチリ代表を優勝に導いた名将。球際の厳しさ、絶対的な走力を求めることで有名だ。中盤の攻撃的選手は、1試合の走行距離の平均が11キロだが、清武は開幕戦のエスパニョール戦でいきなり12・10キロを記録。後半29分の得点シーンを「去年までならあそこに走り込めていなかった」と振り返った。ハノーバーに所属した昨季は、フル出場したのは13試合でうち12キロ以上を記録したのは2試合のみ。プレッシャーのかかる初陣でいきなり豊富な運動量を記録したことが、何より進化の証だ。
ハリルホジッチ監督は常々、清武にデュエル(球際の戦い)、運動量、スプリントを求めており「(サンパオリ監督の)走る、デュエルはハリルさんと一緒」と清武は言う。日本代表では左MFで先発した6月3日のキリン杯・ブルガリア戦で、香川とのKKコンビで7得点中4ゴールに絡む活躍。UAE戦へ向けては「ホームだし、初戦だし、絶対に負けてはいけない試合。正直引き分けもいらない」と必勝を喫した。元々、技術は日本屈指。そこに走力を加えた“ニュー清武”が、いよいよ最終予選に臨むハリルジャパンに変化を加える。