久保、18歳でバルサ復帰 東京五輪は世界屈指の名門から出場へ
2016年09月14日 05:30
サッカー
高い評価は不変だった。久保が世界屈指の名門の扉を叩いたのは10歳だった11年9月。“未来のメッシ”として期待され、久保も評価にたがわぬ活躍を見せた。だが順調に階段を上っていた14年、クラブはFIFAから原則禁止とされる18歳未満の外国人選手を獲得したとして制裁を受け、久保は試合に出られなくなった。その後、出場機会を求めてFC東京に加入したが、バルセロナは原石の動向を追い続けた。
本家メッシらを擁するトップチームが日本で開催された15年クラブW杯に出場した際、バルセロナはリバープレート(アルゼンチン)を3―0で破った決勝に久保を招待。さらに「刺激を与えるため」(バルセロナ関係者)と年に数回、練習に参加させる方針を立て、久保は今年4月にもスペインに渡り練習に参加。18歳で呼び戻すプランも、必然の流れだった。
久保はスペインのアディダス社と契約を結ぶなど、現地での注目度も絶大。「日本の至宝」として大事に育てているFC東京の関係者も「技術は抜群。体も大きくなってきた」と目を見張る。今月にはトップチームの公式戦に出場可能となる2種登録を決定。FC東京は今季からU―23チームをJ3に参戦させており、まずはここで出場機会をうかがう。早ければ10月30日のJ3相模原戦で中学生ながらJリーグデビューを果たし、その先には森本貴幸(川崎F)が東京V時代の04年に残した15歳10カ月6日のJ1最年少出場記録更新も視野に入る。
来年8月のU―17W杯を目指し、15日からインドで開幕するU―16アジア選手権に出場する久保。東京五輪ではエースの期待もあり、ますます目が離せなくなってきた。
◆久保 建英(くぼ・たけふさ)2001年(平13)6月4日生まれ、神奈川県川崎市出身の15歳。10年4月から川崎Fの下部組織でプレー。11年4月にバルセロナの入団テストに合格し、同年9月に下部組織入り。クラブへのFIFAの制裁によりプレーできなくなり、15年3月に退団。同5月にFC東京U―15に入団し、今季はFC東京U―18に飛び級で昇格。U―16日本代表。ポジションはFW。1メートル67、58キロ。利き足は左。
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