長友、原点で減点御免 代表デビューの地でベテラン勢価値示す
2017年10月04日 05:30
サッカー
当時コートジボワールを率いていたのは、ハリルホジッチ監督。再三の攻撃参加で強敵を脅かし、当時の岡田監督を「ここまでやれるとは」とうならせた。少年時代は代表選手を「考えられない位置にいる」と思っていた。明大時代は応援席で太鼓を叩いたこともある。今やキャップ数は今回の24人中最多の97。「100試合に行くかもしれないところに自分がいる。何の奇跡が起きたんだろうなって」。原点を思いだし、感慨深げに笑った。
14年のブラジル大会。その前年はキャリアの中でも絶好調だった。しかし、本番では優勝を掲げながら1次リーグ敗退。人目をはばからず号泣し、「自信が過信に変わった」と悔やんだ。「足元を固めないと、うまくいかない時に崩れるのは早い。今はもっと謙虚」。苦い失敗が、夢舞台に臨むまでの意識を変えている。
W杯までは残り8カ月。本番前に、国際Aマッチ100試合に到達すれば、運動量が必要なサイドバックとしては初めてとなる。豊田スタジアムは、16年6月3日、キリン杯ブルガリア戦でもプレーした。後に妻となる女優・平愛梨を「アモーレ」と紹介して交際を宣言した翌日に平の目の前でクロスからアシストを決めた場所でもある。「コンディションもいい状態。しっかり自信を持ってやっていきたい」。思い出の詰まった場所で、ベテランは誰より輝く。