ジローナ大金星!独立問題カタルーニャ自治州 レアルと“代理戦争”
2017年10月31日 08:14
サッカー
2部時代の09年にFW指宿洋史(現J2千葉)がプレーしたジローナは、年間予算は約4000万ユーロ(約53億円)という地方の小クラブ。同6億ユーロ(約792億円)を超えるRマドリードの15分の1以下で、マチン監督は「ヘビー級対フェザー級の対戦」と表現した。それでも先月のバルセロナ戦でメッシにマンマークをつけるなど、戦略家で知られる指揮官には秘策があった。「弱点」と分析した相手の体力を奪うため、攻撃では速攻を控え「ボールを幅広く動かして相手を走らせた」。1点を追うハーフタイムに「このまま戦えば勝てるぞ」と選手に話した通り、出足の鈍った相手から後半9分と13分に立て続けに得点。その後は「ジローナのDNA」と誇るハードワークと一体感でリードを守り切った。
この試合には政治的な側面もあった。ジローナの地元カタルーニャ自治州では、首都マドリードを本拠地とするRマドリードを「中央政府の象徴」と目の敵にする風潮が根強い。独立問題を巡る「代理戦争」と位置付けられ、独立派の牙城は「歴史的勝利」(地元紙)に沸いた。ジローナ出身で中央政府に解任されたプチデモン州首相は、勝利を受け「おめでとう。我々も続こう」とツイッターに書き込んだ。
ジローナは1部で初の連勝を果たし、12位まで浮上。独立問題の行方は不透明だが、サッカー界では王者撃破の勢いに乗って、さらなる下克上を狙う。
▼カタルーニャ自治州の独立問題 プチデモン州首相率いる独立派は10月1日、憲法裁判所の違憲判決を無視して住民投票を強行。州政府は6日に「投票率43%、賛成票90%」との公式開票結果を発表した。州議会が27日に「公式の独立宣言」を可決したことを受けて、スペイン上院は自治州の閣僚解任や議会解散などを承認し、中央政府は自治権の停止措置に踏み切った。
おすすめテーマ
2017年10月31日のニュース
特集
サッカーのランキング
-
乾、2得点演出で価値あるドロー 地元紙も高評価
-
岡崎 ピュエル体制初陣は途中出場「新しいチャレンジ楽しみ」
-
酒井宏 完封勝利に安ど「勝ち点3が最高のご褒美」
-
森岡、見せ場なく途中交代 日本代表スタッフ観戦も
-
森保監督に“奇人のススメ” 西野氏が金言「成功に結びつく」
-
【森保監督に聞く】広島でやってきたことベースにチームづくり
-
森保監督、コーチ陣に広島時代の腹心 横内氏ら入閣へ
-
森保ジャパン、主力は久保や堂安ら U―20W杯メンバー中心
-
なでしこ高倉監督 森保氏の指導力絶賛「人間的にも素晴らしい」
-
G大阪、クルピ氏と基本合意 U23宮本監督に帝王学伝授へ
-
鹿島、2年連続ACL出場決定 リーグ戦2位以内が確定
-
J2松本、ホーム開幕戦アルウィン使えない?芝全面張り替えで
-
中田英寿氏発案 社会貢献プロジェクト「HEROs」創設