イングランド8強!GKピックフォード、PK戦“負の歴史”阻止
2018年07月05日 05:30
サッカー
ついに呪縛を解いた。W杯では90年、98年、06年と屈したPK戦を4度目の正直で初めて制した。「これで次の世代にも自信を与えられる。チームにとって特別な夜になった」とサウスゲート監督。歴史的瞬間の準備は22年前から始まった。
96年欧州選手権の準決勝ドイツ戦。指揮官は選手としてピッチに立ち、PK戦の6人目で失敗。「永遠に忘れることはない」と今でも責任を感じている。当時は立候補制でキッカーを決めていたが、自身の経験から廃止。個人のPK技術を分析して1番から23番まで順番を事前に決め、練習に練習を重ねた。
PK戦の呪いと決別するため、精神面の強化にも力を入れた。スタッフとして心理学者を帯同し、宿泊先ホテルでは、5人1チームでパットゴルフ対決をさせた。その際に相手チームには存分にヤジらせ、プレッシャーの中で力を発揮できるようなトレーニングも取り入れた。
ピックフォード抜てきも手腕の一つだ。17年に初招集すると、1メートル85と大柄ではないが判断と瞬発力に優れる24歳を重宝。「精神的に強い」と自負するGKにコロンビアのPK時の癖を徹底的に教え込んだ。「ファルカオ以外は全てどちらに蹴るか分かっていた」と相手5人目のシュートを、左手一本ではじいた守護神は振り返った。
準々決勝ではスウェーデンと対戦する。過去30年で2回しか勝てていない(2勝7分け4敗)難敵だ。平均年齢25・65歳と8強ではフランスに次ぐ2番目に若いチームは「新しい歴史をつくろう」という監督の言葉を実現する準備はできている。
≪20年ぶり2度目の“快挙”≫イングランドはW杯PK戦4度目での初勝利。GKピックフォードのセーブは、98年大会1回戦アルゼンチン戦でのGKシーマン以来、20年ぶり2度目の“快挙”だった。イングランドは欧州選手権でもPK戦は苦手で1勝3敗。勝利は96年大会準々決勝スペイン戦だけで、続く準決勝ドイツ戦は6人目のDFサウスゲート(現監督)が失敗し5―6で敗れている。
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