小笠原の言葉で決断!昌子 仏1部トゥールーズ移籍
2018年12月30日 05:30
サッカー
転機は今夏。「W杯を経験したのが自分の中では大きかった」。唯一の国内組ながら対人の強さ、的確なカバリングで存在感を発揮。セネガル戦で、現在は同国1部レンヌのFWニャンと対峙(たいじ)した時、「やばい」と痛感したという。アフリカ系の選手が多いフランス移籍への一つの理由となった。
W杯も欧州でのプレーも未経験の日本人が見せたメンタリティーにトゥールーズが見ほれた。強化担当者が「精神力は並大抵ではない」と昌子の前で熱弁。夏に続き冬にも再オファーを出したばかりか通訳を付ける手厚い待遇を用意した。夏は断った昌子だが「ACLで優勝して鹿島に恩を一つ返せた」ことで決断した。
W杯決勝トーナメント1回戦のベルギー戦では、電撃カウンターに食らいついたがゴールを止められなかった。「あのカウンターだけじゃなくて、もっと世界を止められる選手になりたい」。そしていつか「より高いレベルに行きたい。理想は欧州CLに出たい」とも願う。身長は1メートル82と世界では小柄なセンターバック。世界を驚かせる挑戦が始まる。
▽トゥールーズ フランスのトゥールーズを拠点に1970年に創設された。03―04シーズンから今季まで16季連続で1部に在籍。06―07シーズンには初めて翌年の欧州CL予選の出場権を獲得した。今季は20チーム中13位。