鹿島の決断がサッカー界に与える影響
2019年08月12日 14:30
サッカー
環境が大きく変わったのは2012年に住友金属と新日鉄が合併したことだった。合併して誕生した新日鉄住金(現日本製鉄)は新日鉄が主導権を握り、住金時代ほどサッカーを重視しなくなったという。同社には約400社の関連会社があり、位置づけとしては鹿島アントラーズもそのうちのひとつ。住金時代はグループの象徴として無理も聞いてもらえた部分もあったが、新体制下ではいち関連会社として横並び。400分の1だ。Jリーグ開幕時に標榜された地域貢献も、「日本製鉄には多くの事業所があり、鹿島事業所だけ特別扱いされることもなくなった」という。そういう環境の変化の中で鹿島アントラーズが選んだのが、日本製鉄グループからの“独立”だった。
サッカー界というより、日本は新たな時代に入り、企業が変革を目指している。製造業が元気だった時代から大きく変化し、IT関係の会社などが急成長している。その中で、日本製鉄グループの一員にとどまって規模が小さくなっていくより、鹿島アントラーズとして独自の道を歩んでいく選択をしたわけだ。留まるにしろ前進するにしろ厳しい道だろうが、地力で前に進むことを選択したわけだ。
Jリーグは開幕当時、大企業のサッカー部を母体にしているチームが多く、企業のメセナやサポートに依存する傾向が強かった。親会社のあるチームの中には、年々親会社からのサポートが縮小されて苦悩しているところもある。今後も鹿島アントラーズと同じ道を模索するクラブが出てくるかもしれない。しかし鹿島アントラーズのようにフロントに人材がいるチームはいいが、そうではないチームもある。その中でJリーグがどうクラブをけん引していくか。その手腕が注目される。
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