浦和また0点…夢散準V ACL決勝本拠でも完敗、槙野「もっと強くなるための敗戦にしたい」
2019年11月25日 05:30
サッカー
序盤からGK西川は体を張った。第1戦の出場停止から復帰。後半6分には至近距離からのシュートをブロックした。左手小指には今も痛みが走る。先月、広州恒大との準決勝第2戦で相手FWに踏まれ、剥離骨折していた。「テーピングをすれば何とか」。口外しなかったが、試合を控えるサッカー選手でなければ手術が不可避と言われた負傷だった。
槙野も今季、3度も虫垂炎に泣かされながら戦った。4月の全北戦では試合中に見舞われ、顔が真っ青になった。症状が出ると腸の働きが止まり何度も戻しそうになる。その都度、点滴で散らし、ピッチに立った。12月のオフには手術も予定している。だが、そんなベテランたちの執念も実らなかった。槙野は「もっと強くなるための敗戦にしたい」と絞り出すように言った。
波瀾(はらん)万丈のシーズンだ。天皇杯はJFLのホンダFCに敗れ、リーグ戦はまだ厳しい残留争いの渦中にいる。監督も3年連続でシーズン中の交代を余儀なくされた。そんな中、目指したのがACL制覇。ファブリシオは携帯電話の待ち受け画面にトロフィーの画像を入れ、毎日眺めた。しかし、リーグ戦の低迷を晴らす戦いは、力尽きた。
来季も大槻監督が指揮を執る方向だ。思えばACLで初優勝した07年、分析担当を務めていた。当時のオジェック監督に「選手時代のキャリアがなければ目が武器のコーチになれ!」と助言された。むさぼるようにサッカーを見てきた。第1戦で得た情報を生かし、第2戦で「別の顔」を見せる逆転を神髄としてきたが、今回、新たな宿題を得た。「残留争いは今年だけ。来年J1で優勝して、この舞台に戻ってくる」と興梠。赤い悪魔の戦いは続く。
▼DF鈴木大 相手に押し込まれながら前に出ようとしたが、先に失点したことが全て。
▼DF岩波 ホームで相手にトロフィーを掲げられこれだけ悔しい思いをすることはない。ここまで来られたのはいい経験だった。
▼MF橋岡 もっと成長しないと。自分も今のままでは上にいけない。
▼MF阿部 (自身3度目の優勝ならず)ここまで来たのは偶然ではない。負けて何もなくなったと考えるのではなく、なぜ決勝まで行けたのかをそれぞれが考えたい。
▼MF柏木 何も還元できずに終わってしまった。人として強くなりたいし、サッカー選手としてうまくなりたい。
おすすめテーマ
サッカーの2019年11月25日のニュース
特集
サッカーのランキング
-
元日本代表DF闘莉王が引退…プロ生活19年“闘将”満身創痍の決断
-
J2福岡 来季新監督に長谷部茂利氏就任へ!今季J2水戸を“過去最高”7位に導く
-
浦和 大槻監督続投へ!選手から信頼「組長」に復権託す
-
J2徳島 12戦負けなしで4位 J1参入POへ「自信持って臨みたい」
-
J3北九州 4季ぶりJ2復帰!“昇格請負人”小林監督が1年で導く
-
13年ぶりキング帰還!カズ J1昇格に歓喜「イニエスタの股抜きたい」
-
横浜FC昇格導いた!俊輔 カズの存在刺激に不屈の復活劇「いるだけで違う」
-
横浜FC・下平監督 J1昇格に「ホッ」勝負に徹したサッカーで5連勝締め
-
J2大宮 3位で参入POへ…大前「引き分けでOKとせず勝ちにいく」
-
柏 記録ずくめJ最多13点爆勝!FWオルンガは個人最多8発
-
浦和また0点…夢散準V ACL決勝本拠でも完敗、槙野「もっと強くなるための敗戦にしたい」
-
浦和MF関根 ACL決勝で力の差痛感「今までで一番何もできなかった」
-
森保監督 ACL決勝視察 W杯予選へ危機感「もっとレベルアップしないと」
-
アルヒラル 西アジア勢として11年以来のACL制覇!FWゴミスが最優秀選手&得点王に輝く
-
冨安 本職CBで復帰!左脚つって途中交代「大事を取った」
-
大迫3カ月ぶり!復帰後初ゴールも笑顔なし「頭を切り替えて次へ」
-
ザルツブルク南野 先制弾&1アシストもドロー「もったいない」
-
日大 女子サッカー「Liga Student2019」連覇!大会MVPは戸田梨瑚