広島・大迫 “天国と地獄”「両方を味わえたのはプラス」 東京五輪へどん底からの逆襲誓う
2021年02月25日 05:30
サッカー
「19年はうまくいきすぎた。本当ならば、あれをベースにして出場し続けることが大事になるのでしょうけど、昨年のような時期は必要だと思う。両方を味わえたのは、今後のサッカー人生においてはプラスと捉えている」
昨年7月8日の大分戦で2失点に絡み、その後はベンチ要員。一度はレギュラーを奪い返したが、同9月13日の川崎F戦で5失点を喫すると、再びベンチ行きとなった。「結果を求めてミスを恐れたことが良くなかった。そこが一番の要因。ベンチは当然の結果だった」と分析する。
笑顔が印象的な守護神も、一時はネガティブな方向に向かった。しかも昨年は谷晃生(湘南)、沖悠哉(鹿島)ら東京五輪世代のJ1出場の機会が増加。焦る要素は多かったが、短所ではなく、長所に目を向けるよう考えを変更した。「出場できない要因を探して改善することではなく、自分の武器を伸ばし続けることで自信を回復させるようにしよう」。長所は何か――。自問自答した結果、積極的な飛び出しやシュートストップ、そしてキック精度を高めることを選択した。
現代サッカーにおいて、GKは守備だけではなく攻撃の起点になることも求められる。「精度や味方の動きに合わせてどういうボールを蹴るかの選択。対戦相手の状況によっても変わってくる。スペースなのか、足元を狙うのか。それを両足で蹴れるようにした」。全体練習が終わった後も武器を磨き続けた。
「シーズンを通して試合に出たい思いは昨年以上に強い。その延長戦に代表戦がある。やっぱり東京五輪は目標にしている大会。何としても出場したいし、競争を勝ち抜いてピッチに立ちたいです。そのためにも、まずはシーズンを通して試合に出場して自分の価値を高めていきたい」
走り続けていれば見えない“景色”も、一度立ち止まることで見えることがある。鍛えられたのはメンタル、そして「GK大迫敬介」の確立。次世代の日本代表守護神は、反攻の時を待っている。 =終わり=
◆大迫 敬介(おおさこ・けいすけ)1999年(平11)7月28日生まれ、鹿児島県出水市出身の21歳。中学時代まで鹿児島県で過ごし、15年に広島ユース入団。18年にトップ昇格。19年2月のACL・プレーオフのチェンライ戦で公式戦デビューした。同年6月の南米選手権チリ戦でA代表デビュー。J1通算44試合出場。国際Aマッチ2試合出場。1メートル87、86キロ。利き足は右。
おすすめテーマ
2021年02月25日のニュース
特集
サッカーのランキング
-
森保監督が明かす、3月A代表VS五輪代表プラン W杯2次予選延期に伴い検討
-
27日天才対決!札幌・小野VS横浜FC・中村 得点すればともにJ1最年長弾
-
川崎F・三笘、2年連続2桁得点へ「数字にこだわって貢献したい」
-
横浜・仲川 19年得点王&MVPが“復活宣言”「23点を目標、1試合1点」
-
鹿島・上田、初開幕スタメン濃厚 清水戦ゴール意欲「権田さんに打てれば」
-
清水 新加入のGK権田、鹿島・上田を警戒 18年代表合宿で「脅威感じた」
-
神戸・郷家、ビジャも背負った背番「7」継承「2桁ゴール狙いたい」
-
G大阪・宮本監督、2年連続の開幕戦白星へ「コンディション良い」
-
湘南・浮嶋監督、開幕戦へ意気込み「いい戦いしたい」 27日鳥栖戦
-
鳥栖 19歳・松岡、今季得点にもこだわる「前で決定的な仕事を」
-
名古屋・柿谷 開幕戦は「ゴールという形でチーム助けたい」 新天地での初陣はスタメン出場濃厚
-
福岡 主将・前、5年ぶりJ1復帰に意気込み「堅守速攻を大切に」
-
徳島MF藤田譲瑠チマ 「久保世代」屈指の攻守のつなぎ役
-
広島・大迫 “天国と地獄”「両方を味わえたのはプラス」 東京五輪へどん底からの逆襲誓う
-
川崎F 法大3年松井蓮之を獲得、来季加入が内定
-
南野 初先発落ち、途中出場も存在感示せず 指揮官「いきなり3試合は不可能」
-
アルアイン中島、練習で足首負傷 今季復帰は絶望的か
-
王者Bミュンヘン、4発先勝 17歳ムシアラが決勝T史上2番目年少弾