久保、日本史上初3戦連発でフランスに爆勝8強 3連勝1位突破も初&メダル率100%
2021年07月29日 05:30
サッカー
繊細なボールタッチは、幼い頃からの努力によって培われた。近所にはフットサルコートより少し大きい土のグラウンドがあった。幼稚園児の頃から久保を知る百合丘子どもサッカークラブ代表の善本康二氏は「そこで朝5時くらいから雨の日も雪の日もストップウオッチを持ったお父さんと2人で、カラーコーンを立ててドリブルをやっていた」と懐かしむ。天才には、重ねてきた努力がある。先制の7分後には上田へ縦パスを送り、追加点の起点。3日後の準々決勝をにらみ、前半で“お役御免”となった。
U―17W杯、U―20W杯と過去の国際大会では結果を残せなかったが、「国際的なスポーツの祭典で歴史に名を残せるチャンス」と捉える五輪でついに開花した。「スタッフにもチームにも環境にも恵まれて、ここを逃したら次はない」。
焦燥感にも似た充実感がある。五輪の日本代表初の1次リーグ3戦全勝で8強入り。いよいよ金メダルまで3勝に迫った。「こんなことを言うのはおこがましいですけど、自分たちの勝利が国民の皆さんを少しでも明るくできるように頑張りたい」。謙虚に力強く、宣言した。
≪2戦連発は過去3人≫久保が南アフリカ戦、メキシコ戦に続いて3戦連続ゴール。64年杉山隆一と16年浅野拓磨が1次リーグ初戦から、12年大津祐樹が決勝トーナメントで2戦連発をマークしているが、3戦連発は久保が初めて。
≪過去9カ国全てメダル≫日本が今大会出場16チームで唯一、自身初めて1次リーグを3戦全勝で通過した。出場16カ国中8カ国が決勝トーナメント進出で固定された76年大会以降、1次リーグ3戦全勝は日本が10カ国目。過去の延べ9カ国は全てメダルを獲得している。日本の1試合4得点は、16年1次リーグのナイジェリア戦と並び最多タイ。