麻也 ドーハの反撃、中国戦必勝へ「大きな火を燃やせるような気持ちを。僕が着火させたい」

2021年09月07日 05:30

サッカー

麻也 ドーハの反撃、中国戦必勝へ「大きな火を燃やせるような気持ちを。僕が着火させたい」
中国戦に向け調整する吉田(中央)ら(C)JFA Photo By 提供写真
 森保ジャパンが絶対に負けられない一戦に臨む。日本代表は7日(日本時間8日午前0時)キックオフのW杯アジア最終予選第2戦の中国戦へ向け、6日にカタール・ドーハで最終調整を行った。0―1で敗れた2日のオマーン戦に続いて連敗となれば、森保一監督(53)の進退問題に発展しかねない大一番。オンライン取材に応じた主将のDF吉田麻也(33=サンプドリア)は、“悲劇の地”での巻き返しへ強い覚悟を示した。
 すでに戦闘モードに入っていた。吉田は鋭い目つきで言った。

 「常々、言っているけど苦しい時にこそ引っ張れる選手になりたい。負ければ外野が騒がしくなるのは当たり前。2試合目からギアを上げ、本来の姿を取り戻す。今まさに試されている」。連敗すれば森保監督の進退問題も予選敗退の危機も現実味を増す。必要なのは勝ち点3のみだ。

 同じく黒星発進となった前回のW杯アジア最終予選は唯一の全10試合フル出場。それまでアジア最終予選の初戦で敗れればW杯出場確率は0%だったが、第2戦から8戦負けなし(6勝2分け)で逆境をはね返した経験と自信がある。「前の方がプレッシャーがあった。でも、そのプレッシャーを自分たちの力に変えた。だから僕は(今回も)必ず巻き返せると思うし巻き返してやると思っている」

 黒星発進に加え、板倉、酒井、南野が離脱した。状況としては前回大会より危機的かもしれない。だが冷静に振り返ればオマーン戦の敗因も見えてきた。「緩みがあったわけではないが、勢いも足りなかった。選手と話しても切り替えや球際、初歩的なことがうまくいかなかった。2次予選の延長、親善試合のような雰囲気があったかもしれない」。だからこそドーハ入り後は森保監督と話し合いを重ね、戦術やチームづくりなど多岐にわたってすり合わせた。選手の意識、雰囲気は明らかに変わった。ブラジルや英国出身の国籍取得選手4人を擁する中国対策も入念に行った。

 ここドーハは日本サッカーにとって94年W杯アジア最終予選で初のW杯切符を逃した因縁の地。二度と悲劇を繰り返さないために。「(W杯連続出場を)このチームで途切れさせるわけにはいかない。僕たちはいろんなものを背負っている。W杯出場だけではなく、日本サッカー界の発展が一試合で左右される。常に(代表戦への)大きな火を燃やせるような気持ちを持っていないといけない。明日は僕が着火させたい」

 会場は日本が11年アジア杯決勝を制したハリファ国際スタジアム。吉田にとって初の国際タイトルを手にして代表の地位を固めた縁起の良い舞台でもある。あれから10年。成熟度と経験値を増した主将が、危機に直面した森保ジャパンを救う。

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