小国モルドバの初出場シェリフが欧州CL最多優勝Rマドリードを破る大番狂わせ
2021年09月29日 16:10
サッカー
前半25分は自陣からのビルドアップ。左サイドを駆け上がってロングパスを呼び込んだDFクリスティアーノ(ブラジル)が余裕を持って折り返すと、ゴール前でやはりフリーだったFWヤフシボエフ(ウズベキスタン)が豪快に頭で決めた。好セーブを連発してマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたGKアタナシアディス(ギリシャ)を軸に猛攻に耐え、失点は後半20分のPK弾のみ。1―1の後半45分にはMFチル(ルクセンブルク)がペナルティーエリアの外からショートバウンドで左足を合わせ、ゴール左上のサイドネットに決勝点を突き刺した。
1997年創設の新興クラブは第1戦に続き、出場14選手全員が外国籍。それでもチームとして戦うことにプライドを持ち、コロンビア人のMFカスタニェダ主将は「ここで勝つという夢がかなった。無駄な時間を過ごすために来たわけでなく、我々だって自分たちがどの程度、優れた選手だということは分かっている。幸運にもマドリードはチャンスをものにできず、我々はものにした」と胸を張った。
開幕前の優勝オッズ(ウィリアムヒル社)は7番人気の15倍だったレアルに対し、シェリフは32チームで最下位の1001倍。それが2試合を終えて2戦2勝の勝ち点6とし、同3のレアル、同1のインテル・ミラノ、シャフタル・ドネツクを抑えて堂々のD組首位だ。
ウクライナ人のベルニドゥブ監督は「16強のことは考えていないよ。1歩1歩進んでいくだけ。まだ大切な試合が残っている。我々は正しい道を歩んでいて、それを続けていく」と語った。次戦は10月19日にセリエA王者インテル・ミラノと対戦。歩みを止めるつもりはない。