ゲンク伊東 仏1部スタッド・ランス完全移籍 W杯へ「もっと成長する」

2022年07月30日 04:30

サッカー

ゲンク伊東 仏1部スタッド・ランス完全移籍 W杯へ「もっと成長する」
伊東純也 Photo By スポニチ
 ベルギー1部ゲンクの日本代表MF伊東純也(29)がフランス1部スタッド・ランスに完全移籍することが29日、決定した。同日にゲンクから基本合意に達したと発表された。伊東にとって初の欧州5大リーグ挑戦になる。この日の朝にクラブを訪れてチームメートやスタッフにあいさつを行い、午後にフランス入り。メディカルチェックを経て、正式契約を結ぶ。スタッド・ランスの今季開幕戦は8月7日(日本時間8日)で、マルセイユと対戦する。
 日本の誇る快足アタッカーが、欧州5大リーグに殴り込みをかける。新天地に選択したのはフランスの古豪、スタッド・ランス。クラブ関係者によると移籍金は1000万ユーロ(約13億6000万円)で、年俸はほぼ倍増の好条件だという。取材に応じた伊東は「昨日(28日)決めた。新たなチャレンジをしようと思った。強いチームと多くできるので、やりがいはあるかなと思う」と意気込みを述べた。

 昨季8ゴール16アシストでアシスト王でもある“イナズマ純也”は今夏も人気株だった。ドイツ1部ホッフェンハイムやスペイン1部バリャドリード、プレミアリーグのリーズなど複数クラブが興味を示した。ただ、これらのクラブとは年齢や高額な違約金がネックとなり、交渉は大きく進展しなかった。

 熱烈なラブコールを送り続けていたのが、昨季のフランス1部で12位だったスタッド・ランスだった。クラブ上層部は何度も伊東側に接触。交渉の中で、4年の長期契約も提示されたという。

 ゲンクとは21年途中に24年シーズンまで契約延長しただけでなく、今オフには生涯契約ともいえる条件で引き留められた。しかし、在籍した3年半でベルギー1部リーグやカップ戦で優勝を経験。5大リーグ挑戦はかねての目標であり、より高いレベルで力を試したい気持ちが上回った。

 「(ベルギー国内の)全部のタイトルを獲って成長できたと思うけど、もっと成長するためには、好きなクラブを出ていかないといけないなと思った」。

 11月にはW杯カタール大会が控える。右ウイングで主力を務める森保ジャパンが目標とする8強以上には、個々人のレベルアップが必須。そんな中、より飛躍するための舞台として新天地を選んだ。日本の翼が、フランスで大きく羽ばたこうとしている。

 ◇伊東 純也(いとう・じゅんや)1993年(平5)3月9日生まれ、神奈川県横須賀市出身の29歳。逗葉高―神奈川大を経て15年に甲府入団。16年に柏に完全移籍し、19年2月にベルギー1部ゲンク入り。21~22年シーズンにはアシスト王を獲得した。21年11月23日に自身のSNSで一般女性との結婚を発表。J1通算131試合23得点。国際Aマッチ通算36試合9得点。1メートル76、68キロ。利き足は右。血液型A。

 ▽スタッド・ランス フランス北部マルヌ県ランスを本拠地に1910年に創設。49年から62年までリーグ優勝6回を誇り、欧州チャンピオンズ杯(現欧州CL)でも第1回の56年と59年に準優勝した古豪。92年の破産宣告から一時解散を経て再出発し、2013年に34季ぶりに1部に復帰した。ホームはオーギュスト・ドローヌ(2万519人収容)。

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