コスタリカの英雄、元FC東京のワンチョペ氏「警戒すべきなのは日本」 久保に注目「彼は今大会で活躍」

2022年11月18日 04:50

サッカー

コスタリカの英雄、元FC東京のワンチョペ氏「警戒すべきなのは日本」 久保に注目「彼は今大会で活躍」
FC東京時代のワンチョペ氏 Photo By スポニチ
 FC東京でプレーした元コスタリカ代表FWのワンチョペ氏(46)は日本を「ダイナミックで速いサッカーをしている」と警戒した。特にMF久保建英(21)を、「今大会で活躍する」と評価。日本をよく知るコスタリカのレジェンドが同国の現状や日本について語った。(取材・竹山 友陽通信員)
 ――コスタリカ代表の現状をどう見ているか。
 「期待するのは、いい試合をしてほしいということ。予選で苦労したように、今は転換期にあると思う。経験が豊富な選手に加えて、新しい選手たちが出てきている。ニュージーランドとのプレーオフでは、相手が序盤は非常に良いゲームをした。前線にボールを入れて、よりダイレクトな展開を狙っていた。それに対して、コスタリカは強固な守備で、1―0や2―1のスコアで乗り越えてきた。今のチームは守備的に安定していて、空中戦も強いので、そこは長所になると思うし、その点を頼りにしてもいいだろう」

 ――選手個々の状況はどうか。
 「中盤のボルヘスはキープレーヤーになる。ルイスは出場時間は長くないが、チームにとっては重要な存在だ。14年と18年のW杯に出場した選手が多くいる。ベテラン勢にとっては最後の大会になるが、彼らの経験は監督、チームにとって力になる。若い選手も台頭してきて、ベネットはイングランド2部のサンダーランドでプレーしていて、予選でも持ち味のスピードを見せてくれた。ドリブルもいいものをもっている。CBのカルボは空中戦も強く、チームにとって重要な役割を担うだろう」

 ――ナバスは所属のパリSGで出場機会に恵まれていない。本大会への影響は?
 「キープレーヤーになることは間違いないでしょう。W杯では、彼の経験が必ず生きてくる。国民の彼への期待値は高いね。クラブでも世界最高レベルの選手のドンナルンマとポジションを争っているということは、彼にとっては非常に価値ある時間であることは間違いない。それはW杯で力になる」

 ――日本代表をどう見ているか。警戒する選手は?
 「世界中のゲームを追っているので、日本代表の選手のことは把握している。南野は、オーストリアでプレーしていた頃から追っていた。予選で大活躍していたね。アーセナルの冨安も、出番が少ないが、常時いいプレーをしている。若い選手では久保に注目していて、彼は今大会で活躍すると思う。その他サウサンプトンやサンプドリアに所属していたキャプテン吉田のプレーもよく分かる。日本はダイナミックで速いサッカーをしている。素早くボールを回収して、ボールを保持しながらプレーすることを好んでいる」

 ――今回の対戦はどんな戦いになると思うか。どちらが勝つか。
 「コスタリカは、とてもタフなグループにいる。コスタリカ国内ではスペインとドイツ戦が話題となっているが、私はコスタリカが警戒すべきなのは日本だと話している。今大会で優勝候補として下馬評が高いのはスペインやドイツ、ブラジル。だけど日本代表がW杯でいい試合をしてきたのを見てきた。日本人選手が欧州主要リーグでプレーしていることはとても価値がある。日本が大会のサプライズになる可能性もある。両チームにとってタフなゲームになるが、皆が楽しめる内容になるといい」

 ――今、何をしているのか?
 「現在は監督業から離れて、FIFAレジェンド・プログラムの一員として活動している。将来は協会の仕事に就けたらと思う。監督としても、自分自身が成長したいという気持ちもあるので、家族と一緒に英国に渡って暮らすことも考えている。日本で挑戦するのもいいですね!」

 ――日本での生活はどうだった?
 「貴重な経験だった。娘は学校も楽しんでいた。これまでいろいろな所で暮らしたが、東京での暮らしを思い出して、妻とよく話すことがある。日本文化も気に入って、とてもいい思い出がある」

 ◇パウロ・ワンチョペ 1976年7月31日生まれ、コスタリカ出身の46歳。同国のエレディアノ、プレミアリーグのダービー、ウェストハム、マンチェスターC、スペインのマラガなどでプレー。07年にFC東京入りしたが、ケガで6月に退団、J112試合に出場し2ゴールに終わった。コスタリカ代表としては02年、06年のW杯などに出場。引退後は古巣・エレディアノやコスタリカ代表などの監督を務めた。

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