梅山修氏 J1新潟、注意すべき時間帯に痛すぎる失点

2023年05月30日 04:30

サッカー

梅山修氏 J1新潟、注意すべき時間帯に痛すぎる失点
前半終了間際、G大阪のファン・アラーノ(右奥)にゴールを決められる Photo By 共同
 【元アルビ・梅山チェック新潟1―3G大阪】直近のリーグ戦は5連敗中で18位のガンバを、2連敗中で13位の新潟がホームに迎えた一戦。どちらもボールを保持しながらゲームを進めようとするスタイルだが、保持率は新潟が65%でG大阪が35%、シュート数は18本と9本、パス数は788本と294本。数字だけ見れば新潟が3―0くらいで勝っていてもおかしくないデータだが、結果は3―1でG大阪の勝利。保持率と勝率は必ずしも比例しないという近年の定説を象徴するような印象を受けた。
 新潟の失点は開始早々と前半終了直前。これはサッカーで最も注意深くプレーする必要がある時間であったし、3失点目は1点を返した8分後。0―2から1点を返し、ホームサポーターが醸し出す独特の追い上げムードの中、水を差すような時間帯で、失点時間がチームに大きなダメージを与えた。

 最初の失点は、相手陣内から新潟DFの背後のスペースを目がけてアバウトに蹴ったボールの処理を誤った。基本はボールが弾む前に処理すべきだが、弾ませたため、相手に圧をかけられて失った。2失点目も味方同士の距離が離れていたため、意図して選択したドリブルではなく、させられたドリブルを奪われてカウンターを受けた。3失点目はシンプルに味方同士が見合って一瞬反応が遅れたところを相手に走り込まれたもの。いずれもなくせたかもしれない失点だったことは、学びと捉えたい。

 G大阪が守備的、もしくはカウンタースタイルでの戦いとなったことについてポヤトス監督は「意図的ではない」と語った。その点では新潟は試合の進め方という点では互角以上に戦ったが、「ゴールを決める」「ゴールを守る」というサッカーの決定的なディテールが明暗を分けた試合と言えるだろう。

 次節はアウェー湘南戦。やり方ではなく、在り方。つまり小手先の戦い方にフォーカスするのではなく、攻守で試合を決定づけるゴール前の質に注目したい。(アルティスタ浅間監督)

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