Jリーグ初代チェアマンで、バスケットボールの改革などでも知られる川淵三郎氏(86)の近著「キャプテン!」(ベースベールマガジン社刊)の発売を記念した特別講演会が29日、都内で開催され、Jリーグ設立の秘話やサッカー協会時代の知られざる話を披露した。講演は4年ぶりだが、約1時間、聴衆をうならせた。
執筆のきっかけは「サッカー協会でやってきたことで知っておいてもらいたいことを一度整理して」さらに岡田武史元日本代表監督らのコメントも収録されているが、「まったく覚えていないこともたくさんあった」と驚いたという。サッカーを始めたきっかけや古河電工名古屋支店に勤務していた51歳の時に、関連会社へ出向を命じられたことで、再びサッカーの世界に戻ることになったエピソードなどを披露した。
また、森保ジャパンについて聞かれると「今はカリスマ監督ではだめ」と、森保監督やWBC日本代表の栗山監督のような勉強を積み重ねる新しい監督像が適任との考えも示した。9月に日本代表がドイツ代表と対戦するが、「楽しみだね」と話した。