【Jトピ~データで読み解く】神戸・初瀬の左足が描く栄光の架け橋 ロングパス最多278本

2023年08月16日 06:00

サッカー

【Jトピ~データで読み解く】神戸・初瀬の左足が描く栄光の架け橋 ロングパス最多278本
正確な左足のキックでチームに貢献する神戸・初瀬 Photo By スポニチ
 7月中旬に首位を奪回した神戸が以降、僅差ながらその座をキープしている。破壊力抜群の攻撃陣が目を引く中で、左サイドバックのDF初瀬亮(26)が正確なキック力を生かしたロングパスで攻撃を組み立てている。
 初瀬は今季リーグ全23試合に先発し、チームを左サイド後方から支えている。元々右利きながら、MF中村俊輔に憧れて練習を重ねたという正確な左足のキックを持つ。FKやCKのキッカーも任されており、4月の湘南戦では芸術的な直接FK弾を決めた。

 基本4バック布陣の神戸は今季、攻撃時に右の酒井がやや高め、左の初瀬は低い位置を取ることが多い。プレッシャーが少ない状態から前方への配球を任されている初瀬のロングパス(30メートル以上のパス、セットプレーを除く)は278本で、リーグの全フィールド選手で最多を数える。全パスの中のロング比率26%も、パス1000本以上のフィールド選手29人の中で群を抜いて高い。

 1―0で勝利した12日の川崎F戦でも、持ち味を発揮した。前半8分に左側ハーフウエー付近から、右斜め前方へ鮮やかなロングパスをFW大迫へ送る。大迫が頭で落とし、受けたMF山口から右サイドのDF酒井へ展開された。後半11分にもGK前川から預けられたボールを、ほぼ同じ位置の大迫へ。頭で落としたボールを受けた酒井が山口に預け、中央に進入してミドルシュートを放った。

 初瀬のロングパス成功率43%は、続く浦和DFホイブラーテンやショルツには劣る。それでも神戸では、前線でエースの大迫がポスト役として高い確率で収めてくれる。また中盤ではこぼれ球奪取118回でリーグトップの山口や同86回で6位のMF斉藤が、相手にはじかれても拾ってくれる。仲間の力を信頼するからこそ、遠くから思い切って長いパスを送ることができる。

 リーグ初制覇へ突き進む神戸にとって、初瀬の左足が描くロングパスの軌道は、まさに栄光への架け橋となる。
(データ提供・データスタジアム)

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