遠藤航 リバプール移籍決定的 ドイツの“デュエル王”30歳が夢の舞台へ挑戦

2023年08月18日 04:00

サッカー

遠藤航 リバプール移籍決定的 ドイツの“デュエル王”30歳が夢の舞台へ挑戦
遠藤航(AP) Photo By AP
 ドイツ1部シュツットガルトの日本代表MF遠藤航(30)がイングランド・プレミアリーグのリバプールに電撃移籍する見通しになった。英独などのメディアで17日にメディカルチェックを受けると報じられ、移籍金は2000万ユーロ(約32億円)に最高500万ユーロ(約8億円)の出来高が加えられるという。実現すれば20~22年に在籍した南野拓実以来の名門加入となる。
 遠藤がキャリアの分岐点を迎えた。ドイツ紙ビルトによれば、リバプールからシュツットガルトに接触があったのは15日でクロップ監督から直接ラブコールも受けた遠藤は移籍を決断。「イングランドでプレーする目標がある」と話していた主将が30歳で挑戦の機会を得て、19日に開幕戦を控えていたクラブも放出を認めたという。遠藤は16日夜に渡英。17日午後の検査を経て成立目前となり、シュツットガルトのヘーネス監督は同日の会見で「プレミアリーグは彼の夢」と引き留めなかったことを明かした。

 リバプールは今夏の移籍市場をにぎわせているサウジアラビア勢の“爆買い”で中盤を支えてきたヘンダーソンとファビーニョが退団。メンバー刷新を図る中で攻撃的なマカリテルとショボスライを加えたものの、守備力を買って獲得を狙っていたカイセドはブライトンとクラブ間合意に達しながら本人がチェルシー行きを決断し、サウサンプトンのラビアもチェルシー行きが決定的となっている。

 開幕前に右サイドバックのアレクサンダーアーノルドをボランチで試し、チェルシーとの開幕戦はマカリテルを使ったが、持ち味を発揮できずに1―1の引き分け。対人プレーに強く、1対1の戦いを示すデュエルの勝利数で20~21年、21~22年シーズンにドイツ1部で1位、昨季も4位だった日本代表の主将は現在のリバプールにうってつけの存在だ。

 クロップ監督はドルトムント時代の11~12年に香川真司の力を引き出してドイツ2冠。リバプールでも南野拓実を獲得し、日本と縁がある。登録次第で19日のボーンマス戦でベンチ入りする可能性も報じられ、欧州CLやプレミアリーグ優勝の実績も持つ名将の下、遠藤が新たな戦いに挑むことになりそうだ。

 ◇遠藤 航(えんどう・わたる)1993年(平5)2月9日生まれ、神奈川県出身の30歳。湘南の下部組織から11年トップ昇格、16年に浦和移籍。18年夏からベルギー1部シントトロイデン、19年夏からドイツ2部(現1部)シュツットガルトでプレー。16、21年五輪、22年W杯出場。国際Aマッチ通算50試合2得点。1メートル78、76キロ。利き足は右。

 ▽リバプールFC 英国北西部の港湾都市リバプールを本拠地に1892年創設。イングランド屈指の名門でトップリーグ優勝19回はマンチェスターUの20回に次ぐ。カップ戦も強く、優勝は欧州CL6回、FA杯8回、リーグ杯9回。チームカラーは赤で愛称はレッズ。15年10月からクロップ監督が指揮。昨季リーグ戦は5位で今季は欧州リーグに出場する。ホームスタジアムのアンフィールドは今季から7000席増の6万1000人収容に改修。

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