レアル・ソシエダ久保建英 追悼ゴール 25年前に刺殺されたソシエダファンへ25番つけ

2023年12月11日 04:40

サッカー

レアル・ソシエダ久保建英 追悼ゴール 25年前に刺殺されたソシエダファンへ25番つけ
前半、ゴールを決める久保(左) Photo By 共同
 【スペイン1部   レアル・ソシエダード3―0ビリャレアル ( 2023年12月9日    スペイン・ビリャレアル )】 レアル・ソシエダードの日本代表MF久保建英(22)は9日、敵地のビリャレアル戦にフル出場し、全3得点に絡む活躍で3―0の快勝に貢献した。前半38分の右CKで先制アシストを記録すると、同アディショナルタイムには8戦ぶりとなる今季6点目。年明けの1月12日にアジア杯開幕を控える中、クラブでも状態を整えていく。
 久保が70日ぶりにネットを揺らした。2―0の前半終了間際、ショートカウンターからの好機でフリーになった。中央でパスを受けたMFメリノから死角になる右寄りにいたが「可能な限り叫んだら素晴らしいヒールパスをくれた」。ワンタッチで前に運ぶと、右足でゴール右隅に決めた。

 前半だけでリードを3点に広げて勝利を決定づけたのは、9月30日のビルバオ戦以来の今季6点目だった。3得点のバレネチェアが負傷離脱し、7得点のオヤルサバルが第1子誕生で欠場と両FWを欠いた中で見事に穴を埋めてみせた。

 前半38分の右CKではニアサイドのメリノに合わせて先制のヘッド弾をアシスト。3分後にも右ショートCKから追加点の起点になった。ここからゴールへと畳みかけ、全3得点に絡んで今季7度目のマン・オブ・ザ・マッチに選出された。

 久保は「我々は魂を込めて強く戦った。結果として報われた」と言った。98年12月8日にAマドリードとのアウェー戦を観戦しようとした28歳のファンが相手サポーターに刺殺された。事件から25年を迎え、亡くなったアイトール・サバレタさんの名前と背番号25の特製ユニホームで全員が入場。久保はヒーローインタビューでも名前と背番号が見えるよう背面を前に着用し「今日の勝利はファンやクラブにとって重要だった。アイトールさんにも大事な日で、我々の試合に満足してくれていると思う」と語った。勝利をもたらすと同時に、地元ファンと絆を深める一戦になった。

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