なでしこリーグが31日に再開 残り7試合で各チームが目指しているものとは?

2024年08月30日 12:00

サッカー

なでしこリーグが31日に再開 残り7試合で各チームが目指しているものとは?
なでしこリーグ各チームの主将(前列)と監督(後列)ら Photo By スポニチ
 プレナスなでしこリーグは約2カ月の中断期間を経て、8月31日、9月1日の第16節から再開する。中断期間中、1部の各チームにアンケートを実施し、ここまでの戦いの感想や印象に残った試合などを聞いた。
 今季1部に昇格したヴィアマテラス宮崎は開幕から10連勝を飾り、勝ち点37で2位に4差をつけて首位に立っている。水永翔馬監督は「1試合ごとにチームとして自信を持って臨めるようになった」と感じている。ポイントに挙げたのはS世田谷との開幕戦。「非常によいチームと開幕戦で対戦できて、波に乗っていけた」と言う通り、この1勝が快進撃につながった。

 2位のニッパツ横浜FCシーガルズはリーグ最少の7失点。GK新井翠主将は「リーグ最少失点で戦えているのは去年と違うところ。守備はもちろん、ゴール前のボールへの執着心があるなと感じています」という。自身が欠場していた際には加入2年目の大久保つくしが奮闘。「自信を持ってプレーしているところが刺激になる」と相乗効果を口にした。

 朝日インテック・ラブリッジ名古屋は開幕からの10試合で8勝1分け1敗と勝ち点を伸ばし、ヴィアマを追っていた。だが、第11節のニッパツ戦で0-2と敗れると、4試合連続勝ちなしと苦しい戦いが続いた。ヴィアマとは勝ち点7差の3位。森山泰行監督は「勝ち点を取るべきところで落としてしまった」と振り返った。

 過去3年の優勝チームは優勝争いから後れを取っている。21年に優勝した伊賀FCくノ一三重は4位。一時は9位に沈み、MF常田麻友主将は「チームとしてやりたいことの歯車がかみ合わなかった」と思い返した。だが、第11節でヴィアマに初黒星をつけると、一気に5連勝。北村隆二監督は「全員が同じ方向を向いて戦うことができた」と手応えを感じている。

 昨年の覇者・オルカ鴨川FCは5位にとどまっている。それでも第9節から6試合連続無失点に抑えるなど、王者の意地は見せている。辛島啓珠監督は「昨年に比べて勝ち点が取れていないのでチームとしてはまだまだ」としながらも「守備の部分では非常に粘り強く戦えたと思う」と捉えている。

 22年に初優勝したスフィーダ世田谷FCは6位。多くの選手の加入により、神川明彦監督は「チーム内競走を促しながら闘ってきた」が、それを踏まえ「苦しい試合も多かったが及第点」と答えた。DF柏原美羽主将は5失点した第9節の名古屋戦をポイントに挙げ「チームとしての守備やゲームの組み立てを今一度見直す機会になりました」と明かした。

 静岡SSUボニータは開幕から4試合勝ちなしと出遅れて7位。指揮官に復帰した本田美登里監督は「フォーメーションや選手起用もまちまちだった。失点が12チーム中2番目に多いことが問題」と守備を課題に挙げた。攻撃面ではFW土屋佑津季が得点ランキング2位の9得点を挙げている。本田監督は「自分のスタイルを確立しつつある」と評価している。

 第5節まで2位だった日体大SMG横浜は徐々に順位を下げて8位。MF渡部麗主将が感じているのは「最初は勢いよく勝利できたが、次第に難しくなっていった」ということ。第9節の静岡戦は1-5と大敗。「ボールを持つことができてもゴール前に運べなかった。ゴールに向かうこと、ゴールを奪うことがチームの課題だと明らかになった」と答えている。

 9位・愛媛FCレディースの望月隆司監督が印象に残っている試合に挙げたのが第7節のヴィアマ戦。そこまで無傷だった相手から2点を先取したが、後半の3失点で逆転負け。「相手の得意とすることへの対応が遅れた。プレー強度の継続などが今後へのポイントになった」と振り返った。

 大野忍監督率いるスペランツァ大阪は10位。第13節までわずか1勝だったが、第14節で首位ヴィアマに競り勝つと、第15節はAハリマに1-0で連勝。指揮官は「勝てた試合を引き分けにして終えることが多かったのが残念。足りないこと、やれないことはたくさんあるが、選手たちが勝利へのメンタリティーを持てるようになった」と成長を感じていた。

 ASハリマアルビオンは11位と苦しんでいる。DF小島美玖主将は「チームとして戦い方が定まらない前半戦で、失点もかなり多かった」と課題を挙げた。それでも、最終ラインのDF國生乃愛の成長もあって中断前の6試合は3失点だけ。「守れるチームになっていきている実感はある」とまとまりが出てきている。

 バニーズ群馬FCホワイトスターは勝利に見放されて2引き分けのみで最下位。元なでしこジャパンのFW大矢歩主将は「なかなか勝利ができず苦しい試合が続いていますが、下を向かず粘り強く闘い、少しずつ積み重ねて勝利につなげていければ」と前を向いた。

 リーグ戦は10月20日の最終第22節まで争われる。各チームの残り7試合に向けた意気込みは以下の通り。

 ▽ヴィアマ・水永監督 最後7戦、全部勝ち切る気持ちで戦います。最後はやっぱりこの全員で優勝を勝ち取って、喜びたいなと思っています。

 ▽ニッパツ・新井主将 どうしたら優勝できるのか、どこのチームもみんな同じことを考えて競技をしていると思います。その中でも、シーガルズは自分たちで自信をつけて、自分たちを信じる力、今までやってきたことをピッチ上で表現できるように日々のトレーニングと向き合っています。横浜FCファミリー全員で闘い抜きます!

 ▽名古屋・森山監督 これ以上トップと離れるわけにはいかないので、毎試合勝ちを求めて戦う。チャンスがあればまくる準備をしていきたいです。

 ▽伊賀FC・常田主将 優勝という可能性が少しでも残されている限り、チーム全員でそこを目指して1試合1試合勝利するために全力で戦いたいと思います!

 ▽オルカ・辛島監督 一つでも勝ち試合を多くしたいということと、攻撃の質を高めて、もっと得点の取れる試合をお見せしたいと思います。

 ▽S世田谷・柏原主将 順位を着実に上げていくためにも、確実に勝ち点3の積み上げをしていきたいです。上位チームとの試合も多く残っているので、中断期間に積み上げてきたことをしっかりと発揮して残り7戦7勝を目指します。

 ▽静岡・本田監督 今季は目標成績を6位としています。6位以上を目指したい。

 ▽S日体大・渡部主将 結果でチームメイトを含め、応援してくれる方々に喜びを届けたいです。課題としっかりと向き合い、全試合勝利を目指して頑張ります。

 ▽愛媛L・望月監督 チーム一丸となり一つでも多く勝ち点を挙げて、応援して下さっている皆様を笑顔にできるよう頑張りたいと思います。

 ▽スペ大阪・大野監督 得点をしっかりとり、失点をしない戦いをできるようにチーム全員で戦いたいと思います。

 ▽Aハリマ・小島主将 残り7試合、とにかく結果にこだわった試合をして、一つでも順位を上げていきたいと思います。

 ▽バニーズ・大矢主将 残りの試合は1戦も負けられません。残留に向けて、チーム全員で同じ方向を向いて全力で勝利を目指して頑張ります。

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